こんにちは、RYO英会話ジムのリョウです。
「シャドーイングをやってみたけど、速すぎて全然ついていけない……」
そんな方に、まずおすすめしたいのがオーバーラッピングです。
オーバーラッピングとは、英文を見ながら、流れてくる英語音声とほぼ同時に声を出して読むトレーニングのこと。
シャドーイングより負荷が低いため、初級〜中級者でも取り組みやすく、英語の発音・リズム・聞き取りをまとめて鍛えられるのが大きな特徴です。
僕自身も、英語学習を本格的にやっていた時期に、オーバーラッピングとシャドーイングを約2年間続けました。
最初は音声についていくだけでも大変で、口もかなり疲れました。
それでも続けていくうちに、半年ほど経ったころから、同じ英文がスラスラ口から出てくるようになり、「英語が口に馴染んできた」という感覚を持てるようになりました。
その後、外国人から「発音がきれい」「英語のリズムがいい」と言ってもらえるようになり、練習の成果を実感できたのを覚えています。
この記事では、そんな僕自身の経験も踏まえながら、オーバーラッピングの効果的なやり方と3つのメリットをわかりやすく解説します。
シャドーイングで挫折した経験がある方も、ぜひここから始めてみてください。
オーバーラッピングとは?
オーバーラッピングは、英文のスクリプトを見ながら、音声と重なるように声を出して読む練習方法です。
たとえば、
音声:「I’m going to talk to him tomorrow.」
と流れてきたら、その英文を見ながら、音声とほぼ同じタイミングで、
「I’m going to talk to him tomorrow.」
と発音します。
ポイントは、単に英文を読むことではありません。
発音・アクセント・イントネーション・スピード・間の取り方まで、できるだけ見本の音声をそのまま真似することです。
「英文を読む」というより、音声に自分の声を重ねていくイメージですね。
シャドーイングとの違いは?
オーバーラッピングとよく比較されるのが、シャドーイングです。
大きな違いは、英文を見るかどうかです。
| トレーニング | 英文 | 音声とのタイミング | 難易度 |
|---|---|---|---|
| オーバーラッピング | 見る | ほぼ同時 | 比較的やさしい |
| シャドーイング | 基本的に見ない | 少し遅れて追いかける | 高い |
シャドーイングでは、英文を見ずに、聞こえてきた英語を少し遅れて追いかけます。
そのため、
「何と言ったのかわからない」
「発音する前に次の英語が流れてしまう」
「ついていくだけで精一杯」
となりやすいんですね。
僕も最初からシャドーイングができたわけではありません。
まずオーバーラッピングで英語の音やリズムを口になじませてから、徐々にシャドーイングへ進みました。
僕も最初は音声についていけませんでした
オーバーラッピングを始めたころは、音声についていくだけでも大変でした。
特に意外だったのが、とにかく口が疲れることです。
普段の日本語とは口の動かし方も違いますし、英語の音声と同じスピードで発音しようとすると、最初は口の筋肉がかなり疲れました。
でも、今振り返ると、これはある意味、「英語を話すための口」がまだできていなかったということだと思います。
何度も繰り返していくうちに、少しずつ口が動くようになり、音声にもついていけるようになりました。
初級〜中級者の場合は、いきなりシャドーイングに挑戦するより、
オーバーラッピング → シャドーイング
という順番で進めるほうが、無理なく続けやすいですよ。
なぜ知っている単語なのに聞き取れないのか?
「英文で見れば簡単なのに、音声になると全然聞き取れない」
英語を勉強していると、こんな経験がありませんか?
映画やYouTubeを英語字幕付きで見ると、
「これ、全部知っている単語なのに……」
と思うこともありますよね。
その原因のひとつが、実際の英語では単語が辞書に載っている形のまま、一語ずつはっきり発音されないことです。
英語では、単語同士の音がつながったり、弱くなったり、一部の音がほとんど聞こえなくなったりします。
たとえば、
- want to
- going to
- did you
なども、実際の会話では一語ずつ区切って発音するわけではありません。
さらに英語には、日本語とは違う強弱のリズムやイントネーションがあります。
だから単語をたくさん知っていても、その「実際の音」を知らなければ聞き取れないことがあるんですね。
オーバーラッピングでは、自分自身でその音を再現していくため、
「知っている英語」と「実際に聞こえてくる英語」を一致させる練習ができます。
発音や音の変化について詳しく知りたい方は、RYO英会話ジムのネイティブ発音の記事も参考にしてみてください。
オーバーラッピングの効果的なやり方
ここからは、僕自身が実際にやってきた方法をもとに、おすすめの練習手順を紹介します。
STEP1:自分のレベルに合った音声教材を選ぶ
まず大切なのが、教材選びです。
おすすめなのは、英文を読めば6〜8割程度理解できる教材。
難しすぎる教材を選ぶと、知らない単語や文法を調べるだけで時間がかかり、肝心の音読練習までたどり着けません。
逆に簡単すぎる教材では、新しく学べることが少なくなります。
「読めばだいたい意味はわかる。でも音声だけだと聞き取りづらい」
くらいの教材がちょうどいいです。
STEP2:まず一度、音声に合わせて読んでみる
僕がおすすめしているのは、最初からすべての単語を調べて完璧にしてから始める方法ではありません。
まずは一度、わからない部分があっても音声に合わせて読んでみます。
このとき大事なのが、すぐに日本語へ訳そうとしないこと。
英文を前から読みながら、
「おそらくこういう意味かな?」
と文脈からイメージしてみてください。
実際の英会話でも、知らない単語が出てくるたびに辞書を開くことはできません。
前後の文脈から意味を予測する力は、実践的なリスニングや会話でも役立ちます。
STEP3:わからなかった単語・発音を確認する
一度読んだら、今度はわからなかった部分を確認します。
意味がわからなかった単語や、
「今の部分はどう発音しているんだろう?」
と感じたところをチェックしましょう。
ここで、
意味 → 発音 → 実際の音声
をつなげていきます。
ただ単語の意味を覚えるだけではなく、
「この単語は会話の中ではこう聞こえるんだ」
というところまで理解できると、リスニング力も伸びやすくなります。
STEP4:意味をイメージしながら読む
僕自身、最初のころは音声についていくことばかり意識して、ただ英文を棒読みしていた時期がありました。
ただ、棒読みだと英語がなかなか頭に残りません。
そこで意識するようになったのが、英文の内容を頭の中でイメージしながら読むことでした。
たとえば、
“I went to the beach with my family.”
なら、日本語の訳を思い浮かべるというより、家族とビーチに行っている場面をイメージする。
ただ音を再現するのではなく、
「今、自分は何を伝えているのか」
を感じながら読んでいく。
この感覚を持つようになってから、英文も覚えやすくなりました。
STEP5:カラオケのようにリズムまで真似する
僕がオーバーラッピングをするときに大切にしていた感覚があります。
それが、
「英語は歌」
という感覚です。
カラオケで歌うとき、歌詞を棒読みする人はいませんよね。
メロディーやリズム、強弱、間の取り方まで含めて真似します。
英語もかなり似ています。
単語を一つずつ正しく読むことだけに集中するのではなく、音声全体のリズムに乗ることを意識してみてください。
どこを強く読むのか。
どこを弱く読むのか。
どこで音がつながるのか。
どこで少し間を取るのか。
ここまで真似できるようになると、英語らしい自然なリズムが少しずつ身についてきます。
実際に「英語のリズムがいい」と言われました
僕自身、音読するときには発音だけではなく、英語特有のリズムをかなり意識していました。
その結果、英語を使う中で、外国人から、
「発音がきれい」
「英語のリズムがいい」
と言ってもらえるようになりました。
最初はかなり日本語なまりのある英語だったので、これは自分の中でも大きな変化でした。
もちろん、日本語なまりがあること自体が悪いわけではありません。
英語で一番大切なのは、相手に伝わることです。
ただ、
「もっと自然な発音にしたい」
「英語らしいリズムを身につけたい」
という方にとって、オーバーラッピングはかなり相性のいいトレーニングだと思います。
STEP6:自分の声を録音して比較する
これはぜひやってほしい方法です。
自分のオーバーラッピングをスマホで録音してください。
自分では「かなり似ている」と思っていても、実際に聞いてみると、
「ここ、音声よりかなり遅れているな」
「イントネーションが全然違う」
「この単語だけ日本語っぽい発音になっている」
といったことに気づきます。
僕自身も録音を取り入れてから、自分の発音のクセがかなりわかるようになりました。
そして何より面白いのが、過去の録音と比べられること。
以前より音声についていけるようになったり、発音が自然になっていたりすると、自分の成長を耳で確認できます。
これはモチベーション維持にもかなり効果的でした。
何回くらい繰り返せばいい?
「何回読めばいいですか?」
と聞かれることがありますが、絶対的な回数が決まっているわけではありません。
大切なのは、
音声についていけるようになるまで繰り返すことです。
僕の場合は、かなりやり込んでいた時期だったので、同じ英文を50回程度読むことを目標にしていました。
当時使っていたアルクの教材も、2年間続けたころには手あかがついてボロボロになっていました。
効果を実感したのは半年ほど経ってから
僕が、
「オーバーラッピングって本当に効果があるな」
とはっきり感じ始めたのは、始めてから半年ほど経ったころでした。
同じ記事を何度も何度も読んでいたので、英文が考えなくてもスラスラ口から出てくるようになってきたんです。
そのときに感じたのが、
「英語が口に馴染む」
という感覚でした。
もちろん、その英文をスラスラ言えるからといって、すぐに自由自在に英語を話せるわけではありません。
でも、英語が自然に口から出てくることで、ある意味、
「自分、英語を話せているな」
と錯覚するような感覚がありました。
僕は、この感覚がすごく大事だったと思っています。
英語を毎回頭の中で組み立ててから発音するのではなく、英語の音やフレーズがそのまま口から出る状態を作る。
そのためには、やはりある程度の回数が必要です。
今なら「1年間、徹底的に口を鍛える」と決める
今の僕が当時の自分にアドバイスするとしたら、
「1年くらいの期間を決めて、とにかく回数を増やして徹底的に口を鍛える」
と言います。
オーバーラッピングは、知識を増やす勉強というより、英語を話すための口のトレーニングという感覚に近いです。
最初から50回やる必要はありません。
まずは1日10分でも大丈夫です。
ただし、
「今日はやるけど、次は1週間後」
ではなく、できるだけ継続する。
1日だけ何時間もやるより、毎日少しずつでも口を動かし続けるほうが、口に英語が馴染みやすくなります。
僕が実際に使っていた教材
英語のリズムを鍛えるトレーニングでは、以下のシリーズを使っていました。
また、英語の音のつながりを聞き取る練習には、以下の教材も活用していました。
オーバーラッピングで期待できる3つのメリット
オーバーラッピングというと、
「リスニングの練習」
というイメージが強いかもしれません。
ただ、実際に続けてみると、リスニング以外にも変化が出てきます。
1.リスニング力が伸びる
一番大きなメリットは、やはりリスニングです。
自分で正しく発音できる音が増えることで、聞いたときにもその音を認識しやすくなります。
さらに同じ英文を何度も聞き、発音することで、
- 単語のつながり
- 強弱
- イントネーション
- 英語特有のリズム
にも慣れてきます。
すると、以前は「速すぎる」と感じていた英語が、少しずつ意味のまとまりとして聞こえてくるようになります。
僕自身も、オーバーラッピングを継続したことで、ネイティブの英語が以前よりずっと聞き取りやすくなりました。
2.スピーキングの発音・リズムが改善する
オーバーラッピングでは、見本の音声を何度も真似します。
そのため、
発音だけでなく、イントネーション、アクセント、リズム、間の取り方まで身につけやすいのが特徴です。
僕自身、英語学習を始めたころはかなり日本語なまりのある発音でした。
そこからオーバーラッピングやシャドーイングを約2年間続けたことで、発音やリズムは大きく変わりました。
そして、実際に「発音がきれい」「リズムがいい」と言ってもらえるようになりました。
自分の中だけで「うまくなった気がする」と感じたのではなく、周りからの反応が変わったことで、練習の成果を実感できたのは大きかったです。
3.英文を前から処理する力が身につく
もうひとつ僕が感じた変化が、英文を読むスピードです。
オーバーラッピングでは、音声がどんどん先へ進んでいきます。
そのため、英文を後ろから日本語に訳す「返り読み」をしている余裕がありません。
英語を、
前から前から意味のかたまりで処理する
習慣がついてきます。
これを繰り返していると、英文を読んだ瞬間に内容をイメージできる部分が少しずつ増えてきます。
結果として、リーディングでも以前よりスムーズに英文を処理できるようになります。
いつシャドーイングへ進めばいい?
オーバーラッピングがスムーズにできるようになったら、同じ教材を使ってシャドーイングに挑戦してみましょう。
ひとつの目安は、
スクリプトを見ながらであれば、音声のスピード・リズム・発音にほぼついていける状態
です。
いきなりシャドーイングをやって、
「全然できない……」
と落ち込む必要はありません。
僕自身も、まずオーバーラッピングから始めました。
オーバーラッピング → シャドーイング
と段階的に負荷を上げていくほうが、無理なく続けやすいですよ。
英検対策にもオーバーラッピングは使える?
はい。オーバーラッピングは、英検®のリスニング対策にも活用できます。
特に、
英文を見れば理解できるのに、音声になると聞き取れない
という場合は、オーバーラッピングを通じて、「知っている英語」と「実際に聞こえる音」を一致させていく練習が役立ちます。
英検®5級〜準1級までの級別の勉強法や、リスニング・スピーキングを含めた対策を詳しく知りたい方は、Link UPのこちらの記事も参考になります。
▶︎ 英検®学習法完全ガイド|5級~準1級まで効率的に合格するための具体的な勉強方法と対策
まとめ
今回は、オーバーラッピングの効果的なやり方をご紹介しました。
ポイントをまとめると、以下のとおりです。
- シャドーイングが難しい方は、まずオーバーラッピングから始める
- 自分のレベルに合った、6〜8割程度理解できる教材を選ぶ
- 最初から完璧を目指さず、まず音声に合わせて読んでみる
- わからなかった意味や発音は、そのあと確認する
- 棒読みではなく、英文の意味をイメージしながら読む
- カラオケのように、英語のリズム・強弱・イントネーションまで真似する
- 自分の声を録音し、見本の音声と比較する
- 同じ教材を何度も繰り返し、英語を口に馴染ませる
- オーバーラッピングは、リスニングだけでなく、発音・スピーキング・英文処理力の向上にもつながる
- 口に馴染んできたら、シャドーイングへ進む
僕自身も、最初から英語の音がきれいに聞こえたり、自然な発音ができたりしたわけではありません。
最初は音声についていけず、口も疲れ、ただの棒読みになっていた時期もありました。
それでも、同じ英文を何度も聞いて、何度も声に出していくうちに、半年ほど経ったころから、英語がスラスラ口から出てくる感覚が生まれました。
そして最終的には、外国人から「発音がきれい」「英語のリズムがいい」と言ってもらえるところまで変わりました。
オーバーラッピングは、派手な勉強法ではありません。
でも、ある程度の期間を決めて、とにかく口を動かす回数を増やす。
これを続けることで、英語の「音」と「口」の感覚は少しずつ変わっていきます。
シャドーイングで難しさを感じている方は、まずは1日10分から始めてみてください。
音読に関連する記事
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
以上、【初級〜中級向け】オーバーラッピングの効果的なやり方と3つのメリットについてでした。
それでは、See you around!














































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