こんにちは、RYO英会話ジムのリョウです。
今回は、ある受講生の事例をご紹介します。
※プライバシー保護のため、勤務先や仕事内容、個人を特定できる情報については一部内容をぼかしてご紹介しています。
この方は、もともとTOEIC900点レベルの英語力があり、オンライン英会話も約3年間続けていました。
リスニングにも比較的自信があり、外国人講師との会話も楽しめる。
つまり、一般的に見れば、
「かなり英語ができる人」
です。
ところが、ご本人にはずっと一つの悩みがありました。
英語の知識はあるのに、実際に話そうとすると、いつも簡単な表現ばかりになってしまう。
今回は、この事例から見えてきた、
「中上級者がぶつかりやすい英会話の壁」
についてお話しします。
オンライン英会話を3年続けても感じていた「伸び悩み」
RYO英会話ジムを知ったきっかけは、英語学習について検索していたときでした。
以前から検索結果でRYO英会話ジムの記事を何度か見かけていたそうです。
当時、すでに別のオンライン英会話を約3年間利用していました。
講師との会話自体は楽しく、多少表現が不自然でも意味を汲み取ってもらえる。
ただ、その一方で、
「もっと自分の英語について具体的なアドバイスがほしい」
という気持ちが出てきていました。
特にスピーキングの場合、講師によってフィードバックの量に差があり、
「会話は成立している。でも、自分の英語が本当に自然なのかはよくわからない」
という状態だったのです。
これは、中級以上の学習者には意外と多い悩みです。
TOEIC900でも「知っている英語」と「使える英語」は違う
初回のヒアリングでは、こんなお話がありました。
- 定型的な会話なら問題なくできる
- 会話そのものは続けられる
- リスニングも比較的得意
- ただし、言いたいことがすぐに出てこない
- 日本語から英語への切り替えに時間がかかる
- もっと語彙や表現のレベルを上げたい
ここが非常に重要です。
英語力が低いから話せないわけではありません。
むしろ、知識は十分にあります。
問題は、
頭の中にある英語が、必要な瞬間にすぐ取り出せないこと。
いわゆる、
「知っている英語」と「使える英語」の差
が大きくなっている状態です。
TOEICなどの試験では、見たり聞いたりした英語を理解する力が重要になります。
一方、実際の会話では、
「今この場面で何と言う?」
という判断を、ほんの数秒でしなければなりません。
ここには、また別のトレーニングが必要になります。
トライアルでは「話せない人」ではなく「整えれば伸びる人」だった
実際にスピーキングを確認してみると、基礎力はかなり高い状態でした。
質問の内容もしっかり理解でき、フルセンテンスで答えることができます。
自分の経験を加えながら会話を広げる力もあり、積極性も十分。
一方で、細かく発話を見ていくと、
動詞の形、前置詞、自然な表現、語彙の使い分け
などに改善できるポイントがありました。
つまり、
「英語が話せない」のではなく、「今ある英語をもう一段自然にしていく段階」
だったのです。
そこで、単純に会話量を増やすだけではなく、
実際に話した英語を可視化し、その場で改善していくこと
を重視しました。
自分の英語を「文字で見る」と、弱点が初めて見えてくる
数か月受講されたあと、ご本人からこんな感想をいただきました。
自分の発した言葉を文字として見ることで、自分の弱点を意識しやすくなった。
これはRYO英会話ジムで特に大切にしている部分です。
英会話をしている最中は、
「通じたか、通じなかったか」
に意識が向きやすくなります。
相手が理解してくれれば、そのまま会話は進みます。
しかし、
通じる英語=より自然で適切な英語
とは限りません。
たとえば、毎回同じ単語や表現を使っていたとしても、会話自体は成立します。
だからこそ本人は、その癖に気づきにくいのです。
そこで、
自分が実際に話した英文を見る → 講師から別の言い方を提案してもらう → もう一度使う
という流れを繰り返します。
これによって、
「いつもこの単語を使っているな」
「この場面では、こっちの表現のほうが自然なんだ」
という気づきが生まれてきます。
「別の言い方は?」を繰り返した
今回のレッスンで特に意識したのが、
一つの言い方だけで終わらせないこと
でした。
たとえば、何かをお願いする場面でも、
カジュアルなのか。
少し丁寧なのか。
フォーマルなのか。
相手との関係によって表現は変わります。
講師は、受講生が答えたあとにも、
「ほかにはどう言える?」
と繰り返し問いかけました。
最初から正解を教えるのではなく、まず自分の頭の中にある英語を探してもらいます。
そのあとに、講師がさらに別の表現を追加する。
この練習を繰り返しました。
ご本人からも、
講師がリフレーズを沢山提案してくれ、大変勉強になる。
という感想をいただいています。
これはまさに、今回伸ばしたかった部分でした。
定期レポートにも変化が表れてきた
最初の頃から、
英語で反応する速さ、積極性、会話を続ける力
は大きな強みでした。
その一方で、
- 長い文になると文法が不安定になる
- 基本的な単語を繰り返し使いやすい
- より自然な言い回しを増やす必要がある
といった課題がありました。
そこで毎回、
同じ意味を別の表現で言う
トレーニングを繰り返しました。
すると徐々に、自分から別の表現を考える姿勢が強くなっていきました。
講師からも、
場面に合わせて表現を変えようとする力が伸びている
という評価が出るようになりました。
さらに最近では、通常の日常会話レベルのシチュエーションだけでは少し物足りなくなり、
より難しい状況や、実際の仕事にもつながる場面へレベルを上げていこう
という段階まで進んでいます。
これは、とても良い変化だと思います。
でも本人が感じている「本当の課題」はまだ先にある
興味深いのは、英語力が上がっても、ご本人自身はまだ明確な課題を感じていることです。
職場などで突然英語で話しかけられると、
英語を話す心の準備ができていないため、一瞬焦ってしまう。
レッスンでは、
「これから英語を話す」
とわかっています。
しかし現実では、突然英語が始まります。
ここに大きな違いがあります。
ご本人の現在の目標は、
「日本語から英語への切り替えを自在にしたい」
というものです。
個人的には、これは非常に良い目標だと思っています。
なぜなら、本当に使える英語とは、
「準備したら話せる」
だけではなく、
必要になった瞬間に英語へ切り替えられること
だからです。
中上級者ほど「英会話を増やすだけ」では伸びにくくなる
今回の事例を通して、改めて感じたことがあります。
初心者の段階では、
とにかく英語を話す経験を増やすこと
に大きな意味があります。
しかし、ある程度話せるようになると、それだけでは伸びにくくなります。
なぜなら、自分が使いやすい表現だけでも会話が成立するようになるからです。
すると、
同じ単語、同じ文法、同じ言い回し
を繰り返すことになります。
楽しく会話はできる。
でも、表現の幅はあまり変わらない。
ここで必要になるのが、
「話す → 気づく → 修正する → 別の表現を試す」
というサイクルです。
これを繰り返すことで、今まで頭の中に眠っていた英語が、少しずつ実際に使える英語へ変わっていきます。
英語学習は「終わらせるもの」ではない
ヒアリングの中で、個人的に印象に残った言葉もありました。
「いつまでにこのレベルになりたい、というのは特にありません。英会話はずっと続けるものだと思っています」
仕事や家庭があり、英語学習に使える時間は限られています。
だからこそ、短期間で無理に詰め込むのではなく、
生活の中に英語を残しながら、少しずつレベルを上げていく。
この考え方は、とても現実的だと思います。
英語は、資格を取ったら終わりではありません。
使い続けることで少しずつ、
「知識」から「自分の言葉」へ変わっていくもの
だと思っています。
まとめ|「話せる」の先には、もう一つ壁がある
今回の受講生は、受講前から英語力が低かったわけではありません。
TOEIC900点レベルの基礎力があり、オンライン英会話も約3年間継続していました。
会話も成立します。
リスニングもできます。
それでも、
「もっと自然に話したい」
「いつもの表現から抜け出したい」
「突然英語で話しかけられても、すぐ英語に切り替えたい」
という課題がありました。
そして数か月のレッスンを通して、
自分の発話を見える化し、別の表現を考え、実際に使ってみる
という練習を積み重ねています。
英会話には、
「話せない → 話せる」
という成長だけではありません。
その先には、
「話せる → より自然に、より自由に話せる」
という次のステージがあります。
もし、
「英会話は何年もやっているけれど、最近あまり伸びている感じがしない」
「いつも簡単な単語や同じ表現ばかり使ってしまう」
と感じているのであれば、
必要なのは、単純に会話量をさらに増やすことではないかもしれません。
一度、
自分が実際に何を話しているのか
をじっくり見てみる。
そこから、次の伸びしろが見えてくることがあります。





































