こんにちは、RYO英会話ジムのリョウです。
「英語をもっとスラスラ話せるようになりたい」
英語を勉強していると、一度はそう思いますよね。
僕自身も、20代前半から本格的に英語を勉強し始めたころ、
「どうしたら考えずに英語が出てくるんだろう?」
とずっと考えていました。
CD付き教材を買って音読する。
シャドーイングする。
フレーズを覚える。
オンライン英会話を受ける。
その後は、セブ留学、オーストラリア、海外勤務、翻訳・通訳、英会話教材の開発、企業向け英語研修など、いろいろな形で英語を使ってきました。
現在は英語を教える側として、多くの学習者のスピーキングも見ています。
その経験から今感じるのは、
英語の流暢さは、「とにかく毎日たくさん話せば身につく」というほど単純ではない
ということです。
大切なのは、
口を英語に慣らす練習
だけではありません。
そこに、
知っている英語を自力で取り出すこと
自分の考えをある程度まとまった長さで話すこと
言えなかったところを直して、もう一度使うこと
を組み合わせる必要があります。
今回は、僕自身が長く英語を学び、使い、教えてきた中で、今もおすすめできる3つのトレーニングを紹介します。
英語の「流暢さ」とは、速く話すことではない
まず最初に、
fluency=速くペラペラ話すこと
ではありません。
英語のスピーキング研究では、流暢さを見るときに、
- 話す速度
- 長い沈黙の多さ
- 言い直し
- 話の途中でどれくらい止まるか
など、いくつかの要素が研究されています。
つまり、重要なのは単純なスピードではなく、
必要以上に止まらず、ある程度まとまりを持って話せること
です。
僕自身も、昔は「速く話せる=英語が上手」と思っていました。
でも、海外でいろいろな人と英語を使っていると、
ゆっくりでも、
言いたいことが整理されていて、相手と会話を続けられる人
のほうがコミュニケーションしやすいことがあります。
反対に、発音がきれいで話す速度も速いのに、
質問されたら止まってしまう。
自分の意見を説明しようとすると一言で終わる。
これでは、実際の会話では困ります。
だから僕が今考える流暢さは、
「知っている英語を必要なときに取り出し、短い文をつなぎながら、自分の言いたいことを続けられる力」
です。
僕が遠回りして分かった「流暢さが伸びた練習」
僕は20代のころ、CD付き教材をかなり使いました。
音声を聞く。
音読する。
音声と一緒に読む。
シャドーイングする。
発音を真似する。
こうした練習をかなり繰り返しました。
そのおかげで、発音やリズムは良くなりましたし、よく使う英語のまとまりも口から出やすくなりました。
これは今でも、やってよかったと思っています。
ただ、一つ大きな誤解もありました。
音声を上手に真似できれば、そのまま自由に話せるようになると思っていたんです。
実際には、そうではありませんでした。
教材を見ればスラスラ言える。
音声にもついていける。
でも、
What do you think about it?
と突然聞かれると、言葉が止まる。
これは別の力だったんです。
その後、1年以上オンライン英会話を使ったり、セブ留学中に韓国人の友人たちとできるだけ英語で過ごしたりして、
自分で英文を作って話す量
が増えていきました。
さらに25歳前後のころ、英会話教材を作る仕事で、フィリピン人スタッフと会話文を大量に作った経験も大きかったです。
最初は、
「これって自然?」
「文法合ってる?」
と毎回確認していました。
でも、
自分で英文を作る。
直してもらう。
また別の会話を作る。
これを1年ほど繰り返すうちに、英文を作る速度がかなり上がりました。
そして不思議なことに、話すときにも文が出やすくなったんです。
海外勤務では別の壁もありました。
周りの現地スタッフがかなり流暢だったので、
「変な英語を使いたくない」
と思い、最初のころは発言を抑えていた時期があります。
つまり、
英語の知識が増えても、
実際に会話へ参加しなければ、流暢さは十分には育たない
ということも体験しました。
こうした経験を全部合わせると、僕の中では、
音を真似する → フレーズを取り出す → 自分で話す → 修正する → もう一度話す
という流れが一番しっくりきています。
練習法①|シャドーイング・音読で「口の準備」をする
最初のトレーニングは、
音読・オーバーラッピング・シャドーイング
です。
ここは、元の記事から今も変わっていません。
ただし、
シャドーイングだけで自由に英語が話せるようになる
とは考えていません。
役割としては、
スピーキングへの橋渡し
です。
シャドーイングは、聞こえてくる英語を少し遅れて追いかけながら発音する練習です。
例えば、
I’m looking forward to seeing you.
という音声が流れたら、
音のすぐ後ろを追いかけながら、そのまま真似します。
この練習では、
- 英語の音のつながり
- 強弱
- リズム
- イントネーション
- まとまりで発音する感覚
などを意識できます。
近年のシャドーイング研究をまとめたレビューでも、発音の分かりやすさやリズム・流暢さなど、一部の発音面で改善が見られる可能性が報告されています。ただし、研究方法には限界もあり、シャドーイングをすれば自由発話まで自動的に伸びる、とまでは言えません。
僕なら、いきなりシャドーイングしない
初心者の場合、聞こえない英語を無理に追いかけても、
「音を適当にコピーする練習」
になりやすいです。
僕なら、次の順番でやります。
- 意味を理解する
- 英文を見ながら音声を聞く
- 自分だけで音読する
- 音声と同時に読む
- 慣れたらシャドーイングする
- 最後に音声なしで、自分の英語として使う
最後が重要です。
例えば、
I’m looking forward to…
を練習したなら、
音声を止めて、
I’m looking forward to my trip.
I’m looking forward to meeting the new team.
のように、自分の文を作ります。
ここまでやると、
「音声を真似できる英語」
から、
「自分で使える英語」
へ近づきます。
練習法②|短いフレーズを「見ずに」取り出す
流暢さを伸ばすうえで、僕がかなり重要だと考えているのが、
短い英語のまとまりを持っておくこと
です。
例えば、
I’m not sure.
It depends on…
What I mean is…
One of the reasons is…
The problem is that…
こうした表現です。
英語を話すときに毎回、
単語を一つずつ選び、
文法を一から組み立てていたら、
かなり時間がかかります。
一方、
One of the reasons is…
まで一つのまとまりとして出れば、
あとは自分の言いたい内容を続ければいい。
第二言語研究でも、こうしたformulaic sequencesと呼ばれる複数語のまとまりは、L2の流暢さとの関連が研究されています。
ただし、
フレーズを100個眺めるだけ
ではあまり意味がありません。
僕なら、一度に2〜5個程度に絞ります。
例えば、
今日の表現を、
It depends on…
One reason is that…
I’m not sure if…
の3つにする。
そして、
まず音読します。
次に英文を隠します。
「場合によります」
↓
It depends on…
と自分で取り出します。
さらに、
It depends on the situation.
It depends on your budget.
It depends on how much time we have.
のように、自分の英文を作ります。
最後に会話やレッスンで使います。
僕自身も、教材開発で膨大なフレーズを見てきましたが、
見ただけの表現より、書いた・声に出した・実際に使った・修正された表現のほうが圧倒的に残っています。
だから今は、
「今日は新しいフレーズを何個覚えた?」
より、
「前に覚えたフレーズを今日使えた?」
のほうを重視しています。
瞬間英作文も「翻訳テスト」で終わらせない
短い日本語を見て、
すぐ英語へ変える瞬間英作文も、
英文を作る速度を上げる練習として使えます。
例えば、
「時間がありません」
↓
I don’t have time.
でも、ここで終わらせず、
I don’t have much time today.
I don’t have time to finish this now.
と広げます。
さらに、
Why not?
と質問されたつもりで、
Because I have another meeting in ten minutes.
まで話してみる。
すると、
単なる日本語→英語の変換練習から、
実際の会話に近づきます。
練習法③|1〜2分話して「止まる場所」を見つける
3つ目は、
短いスピーチやミニプレゼン
です。
僕はこれをかなりおすすめしています。
理由は、
フレーズ練習だけでは見えない、
「まとまった話になると、どこで止まるか」
が分かるからです。
テーマは難しくなくて大丈夫です。
例えば、
- 昨日の出来事
- 好きな映画
- 最近買ったもの
- 今週の仕事
- 海外旅行
- 自分の仕事について
- 最近困っていること
などです。
そして、
いきなり3分話そうとしなくても構いません。
まず30秒。
慣れたら1分。
そのあと2分。
くらいで十分です。
話すときは、
結論 → 理由 → 具体例
というシンプルな形がおすすめです。
例えば、
I prefer working from home.
結論。
The main reason is that I can concentrate better.
理由。
For example, when I work from the office, people often come to my desk and ask questions.
具体例。
これだけで、
かなり話が広がります。
一番大切なのは「同じテーマをもう一度話す」
元の記事では、
「毎日違うテーマでミニプレゼン」
を勧めていました。
今の僕なら、
むしろ、
同じテーマをもう一度話す
ことを入れます。
1回目。
話す。
↓
止まる。
↓
言えなかった英語を調べる・直す。
↓
音読する。
↓
2回目を話す。
これです。
第二言語の研究でも、同じスピーキング課題を繰り返すことで、話す速度やポーズなどの流暢さが改善した研究があります。日本人英語学習者を対象とした研究でも、同じタスクを繰り返した際に流暢さの向上が確認されています。
さらに2024年には、日本人英語学習者116名を対象に、流暢さトレーニングを1日間隔または7日間隔で行った研究があり、どちらの間隔でも後のテストで流暢さの向上が見られました。
つまり、
「絶対毎日やらないとダメ」ではありません。
大切なのは、
一度やって終わりにせず、
時間を空けながら、
もう一度同じ英語を取り出す機会を作ること
です。
毎日やることより「続く仕組み」を作る
元の記事では、
「流暢さを目指すなら毎日コツコツ」
と強く書いていました。
もちろん、
毎日できるなら良いと思います。
僕自身も、音読をかなり集中的に続けていた時期がありますし、英語へ頻繁に触れることで口が慣れていく感覚も経験しています。
ただ、
毎日できなかったら効果がない
とは思いません。
研究でも、学習を一度に詰め込むより複数回へ分けるdistributed practiceは広く研究されていますが、「毎日が唯一の正解」という話ではありません。第二言語の流暢さでも、1日間隔と7日間隔の練習の両方で成果が確認された研究があります。
僕自身、英語以外にも、
ランニング。
筋トレ。
水泳。
などを習慣にしてきました。
そこで感じるのは、
習慣は「やる気がある日に頑張る」より、「やる条件を決めておく」ほうが続きやすい
ということです。
例えば、
朝コーヒーを飲んだら5分。
昼休みに1フレーズ。
夜のシャワー前に1分スピーチ。
オンライン英会話の前に前回の表現を5個復習。
というように、
すでにある生活習慣へ英語をくっつけます。
そして忙しい日は、
「最低3分」
でもいい。
ただし、3分を魔法の数字だとは考えません。
目的は、
「3分やったから英語力が上がる」
ではなく、
完全に途切れない仕組みを作ること
です。
僕なら15分ある日はこう使う
流暢さを目的にするなら、
例えばこんな15分でもかなり実践的です。
5分:音読・シャドーイング
短い音声を使い、音・リズム・フレーズを口に慣らす。
5分:フレーズを見ずに取り出す
前日に練習した2〜5個を、自分の文で使う。
5分:1分スピーチ×2回
1回話す。
言えなかったところを確認。
もう一度話す。
これなら、
インプット → 口慣らし → 取り出す → 自由発話
まで入ります。
初心者・中級者・ビジネス英語で練習を変える
全員が同じ練習をする必要はありません。
初心者は「短い文が止まらず出る」を目指す
初心者なら、
3分スピーチより、
まず短いやり取りです。
例えば、
What did you do yesterday?
I went shopping.
ここから、
I went shopping with my wife.
We bought some clothes.
くらいまで広げる。
1文を10文にする必要はありません。
まず、
一言→2〜3文
にするところから始めます。
中級者は「知っている英語を使う」
中級者によくあるのが、
単語や文法はかなり知っている。
でも会話では、
I think…
good
because
ばかりになることです。
この段階では、
新しい教材をどんどん増やすより、
知っているのに使えていない表現を発話へ移す
練習が重要です。
今日は、
From my perspective,…
One concern I have is…
を必ず一回使う。
そして1分話す。
これだけでも、
受け身の語彙が少しずつ使える英語へ変わります。
ビジネス英語は「実際の仕事」を練習する
ビジネスなら、
一般的な話題でスピーチするだけではなく、
実際の仕事を使います。
例えば、
来週の会議について1分説明する。
昨日のトラブルを報告する。
プレゼンの冒頭を話す。
想定質問へ答える。
Why did this happen?
What do you recommend?
What are the risks?
と聞かれたつもりで答える。
僕が企業研修や現在の指導で感じるのは、
準備した内容は話せても、
質問された瞬間に流暢さが落ちる
ケースがかなりあることです。
だからビジネスでは、
原稿の音読だけで終わらず、
Q&Aまで含めて流暢さを鍛える
必要があります。
まとめ|流暢さは「毎日話す」だけではなく、改善された発話を増やす
僕自身、
20代から、
音読。
シャドーイング。
フレーズ暗記。
オンライン英会話。
海外生活。
教材開発。
翻訳・通訳。
海外勤務。
企業研修。
と、いろいろな方法で英語に触れてきました。
その中で今も残っている考えは、
流暢さは、一つの練習法だけでは作りにくい
ということです。
僕なら、次の3つを組み合わせます。
1|音読・シャドーイング
英語の音・リズム・フレーズを口に慣らす。
2|短いフレーズを自力で取り出す
「見れば分かる」を「すぐ使える」へ変える。
3|1〜2分、自分の考えを話す
止まったところを見つけ、修正し、もう一度話す。
そして、
一番大切なのが、
一回やって終わらないこと
です。
話す。
↓
言えないところが見つかる。
↓
直す。
↓
音読する。
↓
もう一度話す。
このサイクルです。
RYO英会話ジムでも、
発話 → 見える化 → 添削 → 音読 → 再アウトプット
という流れを大切にしています。
僕自身の経験でも、
ただ英語へ触れる量を増やしたときより、
自分が言えなかった英語を直して、もう一度使ったとき
のほうが、英語が自分のものになっていく感覚が強くありました。
だから、
「毎日1時間やらなきゃ」
と構えなくても大丈夫です。
まずは、
今日1分、
自分の週末について話してみてください。
止まったところがあったら、
そこが次の練習ポイントです。
そして直したあと、
同じ話をもう一度してください。
1回目より2回目を少し良くする。
流暢さを伸ばすなら、
僕はこの積み重ねを一番大切にしています。







































