はじめに
「Why don’t you…?」は、英語の日常会話でとてもよく使われるフレーズです。パッと見はシンプルに見えますが、実は使い方や場面によって微妙にニュアンスが変わる、ちょっと奥が深い表現なんです。
この記事では、「Why don’t you…?」の基本的な意味から、ネイティブがどんなふうに使い分けているのかまで、わかりやすく解説していきます。
意味
「Why don’t you…?」は、誰かにやさしく提案したいときによく使われる英語表現です。直訳すると「なんで〜しないの?」となりますが、実際には責めたり否定したりするニュアンスはほとんどありません。
むしろ、「こうしてみたらどう?」という感じで、相手にある行動をやんわりと勧めたり、選択肢を示したりするときに使います。
使い方
たとえば、
“Why don’t you try the new restaurant?”(新しいレストラン、行ってみたら?)
というフレーズは、相手に新しいレストランを提案する、親しみのある一言です。決して、「なぜ行かないの?」と問い詰めているわけではありません。
このように、「Why don’t you…?」は、相手を尊重しながら、軽やかにアイデアや行動を提案できる便利な表現なんです。
例文集
飲み会が仕事終わりにあって同僚に…
一緒にこない?
彼氏から全然連絡が来ないと友人が言っていて…
彼に電話して大丈夫か聞いてみたら?
友人がある会社にすごい興味を持っていて…
- Why don’t you take a break? You’ve been working for hours.
- ちょっと休憩したら?何時間もずっと働いてるよ。
- Why don’t you try this new restaurant with me? I’ve heard great things about it.
- この新しいレストランを一緒に試してみない?いい評判を聞いてるんだ。
- Why don’t you join us for a movie tonight? It’ll be fun.
- 今夜、映画を見に行くんだけど、一緒にどう?楽しいと思うよ。
- Why don’t you consult with the team before making a decision? They might have some valuable insights.
- 決定する前にチームと相談してみない?役立つ洞察が得られるかもしれないよ。
- Why don’t you call them instead of texting? It might clear up the misunderstanding quicker.
- メッセージを送る代わりに電話してみない?そうした方が誤解が早く解けるかもしれないよ。
注意点
「Why don’t you…?」を使うときに気をつけたいポイントは、話すときのトーンや文脈です。
声の調子や言い方、そして提案する内容によっては、相手に強く押しつけているように聞こえてしまったり、「選択の余地がない」と感じさせてしまうこともあります。
だからこそ、このフレーズを使うときは、やわらかくて前向きな口調を心がけることが大切です。相手が気持ちよく受け取れるように意識しましょう。
どうして「否定文」が「提案」に?
「Why don’t you…?」って、文法的には否定文なのに、**どうして提案の意味になるの?**と不思議に思う方もいるかもしれません。
でも、こんなふうに考えるとわかりやすくなります。
「なんで〜しないの?」
↓
「〜しない理由ってあるの?」
↓
「だったら、〜してみたらどう?」
つまり、相手に新しい行動をそっと勧める流れなんですね。
「Why don’t we…?」との違い
また、似た表現で 「Why don’t we…?」 というフレーズもあります。こちらは “we(私たち)” を主語にしているので、「(一緒に)〜しない?」という意味になります。
ニュアンスとしては、「Let’s ~」とほぼ同じように考えてOKです。
詳しく知りたい方は、以下の記事もチェックしてみてくださいね!
👉 ”Why don’t we 〜?”の意味とその使い方【誘うときに】
英語表現は“使って覚える”がカギ!RYO英会話ジムで実践しよう
“Why don’t you…?”のような表現は、ただ意味を理解するだけではなく、実際に声に出して使ってみることで、本当の意味で身につきます。
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励ましの「Why don’t you…?」
誰かを元気づける時の使い方
「Why don’t you…?」は、誰かを励ましたり元気づけたりするときにも使える便利なフレーズです。相手が落ち込んでいるときや、何かにチャレンジしようとしているときに優しく背中を押す言い方として使われます。特に、相手にポジティブな気持ちを持たせたいときに効果的です。
具体的な例文とシーン
- 試験に失敗した友人を励ます
- シチュエーション: 友人が試験に失敗して落ち込んでいるとき。
- 例文: “Why don’t you try again? I believe you can do it.”
(もう一度挑戦してみたらどう?君ならできるよ。)
- 仕事でミスをした同僚を励ます
- シチュエーション: 同僚が仕事でミスをして落ち込んでいるとき。
- 例文: “Why don’t you take a break and come back fresh? You’ll do better next time.” (休憩して気分をリフレッシュしてみたら?次はうまくいくよ。)
- スポーツで負けたチームメイトを励ます
- シチュエーション: チームメイトが試合で負けて落ち込んでいるとき。
- 例文: “Why don’t you keep practicing? You’re improving every day.”
(練習を続けてみたら?毎日成長してるよ。)
- 挑戦をためらっている友人を励ます
- シチュエーション: 友人が新しいことに挑戦するのをためらっているとき。
- 例文: “Why don’t you give it a shot? You never know until you try.”
(挑戦してみたら?やってみないとわからないよ。)
励ましの返答例
- 感謝の気持ちを伝える
- 例文: “Thank you! I needed that encouragement.”
(ありがとう!その励ましが必要だった。)
- 例文: “Thank you! I needed that encouragement.”
- 前向きな気持ちを表す
- 例文: “You’re right. I’ll give it another try.”
(その通りだね。もう一度挑戦してみるよ。)
- 例文: “You’re right. I’ll give it another try.”
- サポートに感謝する
- 例文: “Thanks for believing in me. I’ll do my best.”
(信じてくれてありがとう。ベストを尽くすよ。)
- 例文: “Thanks for believing in me. I’ll do my best.”
- 意欲を示す
- 例文: “Okay, I’ll keep practicing and won’t give up.”
(わかった、練習を続けて諦めないよ。)
- 例文: “Okay, I’ll keep practicing and won’t give up.”
「Why don’t you…?」を使って相手を励ますことで、ポジティブな雰囲気を作り出し、相手に自信を持たせることができます。是非、日常の会話に取り入れてみてください。
否定の「Why don’t you…?」
いつもパーティーに参加しない友人がいて…
- Why don’t you listen when I talk?
- 私が話しているときに、なんで聞いていないの?
この例文は、話し手が相手の注意を引きたいと感じている状況で使われるかもしれません。相手が注意深く聞いていないと感じたときの不満を表します。
- Why don’t you ever clean up after yourself?
- なんで自分の後片付けをしたことがないの?
ここでは、共同生活の中での一般的な問題を指摘しています。相手の行動に対する不満や、変化を求める意図があります。
- Why don’t you take my advice for once?
- たまには私のアドバイスを受け入れたらどうなの?
この表現は、話し手が過去に何度か助言を提供したが、相手がそれを無視していると感じる状況で使用されます。相手に変化を促す意図が込められています。
- Why don’t you show up on time?
- なんで時間通りに来ないの?
時間を守ることの重要性を強調し、定時に到着しないことに対する不満を表しています。
使い方:提案だけじゃない「Why don’t you…?」
ふだん「Why don’t you…?」はやさしい提案やアドバイスの表現として使われますが、文脈や話し方によっては、相手への疑問やちょっとした不満を表す場合もあります。
✔ 例文で見てみましょう:
“Why don’t you come to our party?”(どうしてパーティーに来ないの?)
このフレーズ、一見「来てみたらどう?」という提案にも見えますが、言い方やその場の雰囲気によっては、相手の不参加に対する驚きや不満を含んでいることがあります。
つまり、
- 「え、来ないの?なんで?」
- 「来てくれると思ってたのに…」
という感情がにじむ使い方になるわけですね。
この使い方で気をつけたいポイント
「Why don’t you…?」を使うときに、相手にどう伝わるかは以下の3つがカギになります:
🔹 文脈
話の流れや背景が「ただの提案」か「ちょっとした不満」かを左右します。
🔹 口調
トーンや言い回しで、相手への印象は大きく変わります。優しく言えば提案に、強めに言えば疑問や不満に聞こえることも。
🔹 関係性
相手との距離感や関係性も大事。親しい間柄だと軽い不満も冗談っぽく伝わることがありますが、そうでない場合は注意が必要です。
まとめ
通常は前向きな提案として使われる「Why don’t you…?」ですが、文脈や口調次第で、ちょっとした驚きや不満を伝える表現にもなることを覚えておきましょう。
大切なのは、その場の空気や相手の反応をよく観察して使い分けること。言葉の裏にある気持ちもくみ取れると、より自然なコミュニケーションにつながりますよ!
軽い命令の「Why don’t you…?」
勉強しているのに弟が大音量で音楽を流していて…
ヘッドフォン使いな。
部下が陰口をまた始めて…
黙って仕事をしなさい。
- Why don’t you just listen for once?
- たまには聞いてみたらどうですか?
- (注意:相手のこれまでの行動に対する不満が含まれている可能性があります。)
- Why don’t you keep your opinions to yourself?
- 自分の意見は自分で保持しておいたらどうですか?
- (注意:相手に意見を言うなと強く示唆しています。)
- Why don’t you just do it the way I told you?
- なぜ私が言った通りにやらないのですか?
- (注意:話し手は自分の指示に従うことを強く求めています。)
- Why don’t you go and think about what you’ve done?
- 行って、自分のしたことについて考えてみたらどうですか?
- (注意:相手に反省を促す意味合いが含まれています。)
- Why don’t you just shut up and listen?
- 黙って聞いていたらどうですか?
- (注意:非常に直接的で強い言葉遣いをしており、相手に黙るよう命令しています。)
使い方:命令っぽく聞こえる場合もある?
「Why don’t you…?」は本来、やさしい提案やアドバイスとして使われる表現ですが、言い方や状況によっては、命令のように聞こえてしまうことがあります。
特に、イライラしているときや感情が高ぶっているときに使うと、相手に対して強い言い方に感じられることがあるんです。
✔ 例文でチェック:
“Why don’t you just shut up and work?”(黙って働けよ)
このフレーズは、もう提案というより「命令」や「叱責」に近いニュアンスですね。
話し手が怒っている、もしくは相手にかなり不満を感じていることが伝わってきます。
「Why don’t you…?」をこんなふうに使うのは、穏やかなアドバイスとはまったく違う使い方になります。
命令っぽく聞こえるポイントはここ!
このような強めの使い方になるときは、次のような要素が関係しています:
🔹 トーンと文脈
話し手の声のトーンや、今どんな状況かによって、提案ではなく命令のように受け取られることがあります。
🔹 関係性と場面
上司・部下、親・子どもなどの関係性や、緊急性のある場面では、より命令的な響きになりやすいです。
🔹 言葉の選び方
「just」や「and」などの言葉が加わると、口調に迫力が出て、命令っぽさが強くなります。
まとめ
「Why don’t you…?」は基本的に提案のフレーズですが、言い方しだいでは命令のように伝わってしまうこともあります。
使うときは、
- どんな状況なのか
- 自分の感情が強くなりすぎていないか
- 相手との関係性はどうか
などを意識すると、意図しない誤解を避けることができますよ。
使用上の注意点:相手に伝わる“言い方”を意識しよう
「Why don’t you…?」はとても便利な提案フレーズですが、使い方を間違えると、相手に誤解されたり、不快に感じさせてしまうこともあります。
ここでは、使うときに気をつけたいポイントを4つご紹介します。
① トーンと文脈に気を配る
どんな声のトーンで言うか、そしてどんな場面で言うかによって、このフレーズの印象は大きく変わります。
- ☀️ 優しく・フレンドリーなトーンで使えば、ポジティブに受け取ってもらえる可能性が高まります。
- ⚡ キツい・批判的なトーンで言ってしまうと、相手に圧をかけてしまったり、防御的な反応を引き出すことも。
② 相手の気持ちを考える
たとえば、相手が今ストレスを感じていたり、忙しいときに「Why don’t you…?」と言ってしまうと、「今それ言う?」と感じさせてしまうことがあります。
相手の気分やタイミングを見て、声をかけることが大切です。
③ 提案は具体的に!
「Why don’t you…?」で提案するなら、できるだけ具体的で現実的なアイデアを伝えましょう。
- ❌ 抽象的すぎる:「Why don’t you do something about it?」
- ✅ 具体的:「Why don’t you talk to your manager about it?」
具体的なほうが、相手にとっても行動に移しやすくなります。
④ 相手の答えを尊重する
自分の提案が必ずしも受け入れられるとは限らない、ということも頭に入れておきましょう。
たとえ相手が「うーん、それはちょっと…」と断ってきても、その意見をちゃんと受け止めて、無理に押しつけないことが大切です。
まとめ
「Why don’t you…?」は、相手のことを思って伝えるフレーズです。だからこそ、
- トーンやタイミング
- 相手の気持ち
- 提案の具体性
- 柔軟な姿勢
を意識することで、もっと自然に、もっと伝わる英語表現として使えるようになりますよ!
似た英語表現
1. How about…?
- 例文: How about going for a walk in the park?
- 和訳: 公園で散歩するのはどう?
- 解説: 「How about…?」は、ある提案やアイデアに対する相手の意見を尋ねる際に使われます。この表現は、選択肢の一つとして優しく提案を行う際に有用です。
2. Have you considered…?
- 例文: Have you considered joining a gym?
- 和訳: ジムに入会することを考えたことはありますか?
- 解説: 「Have you considered…?」は、相手がまだ考えていない可能性のあるアイデアや選択肢を提案する際に使用されます。この表現は、相手に新しい視点を提供する方法として役立ちます。
3. What about…?
- 例文: What about trying a new hobby?
- 和訳: 新しい趣味を試すのはどう?
- 解説: 「What about…?」は、「How about…?」と同様に、提案やアイデアを優しく提示する際に使われる表現です。このフレーズは、会話の中で他の選択肢を考慮することを示唆します。
Q&Aコーナー|「Why don’t you…?」に関するよくある質問
ここでは、「Why don’t you…?」に関して寄せられた質問にお答えします。
実際の疑問を通して、理解をさらに深めましょう!
❓質問1:「Why don’t you…?」を使うと、相手が不快に感じることはありますか?
✅回答:あります。
この表現は、提案や励ましとしてよく使われますが、
言い方やタイミングによっては、命令のように聞こえてしまうこともあります。
特に、相手が疲れていたり、ストレスを感じているときには注意が必要です。
相手の状況や気持ちを考えて、やさしいトーンで使うのがポイントです。
❓質問2:「Why don’t you…?」と「How about…?」の違いは?
✅回答:提案の“強さ”に違いがあります。
- Why don’t you…? → より積極的な提案。「こうしてみたらどう?」という感じ。
- How about…? → 柔らかい提案。「これってどうかな?」というニュアンス。
▶ 例:
“Why don’t you join us?”(一緒に来たらどう?)
“How about joining us?”(一緒に来るのはどう?)
❓質問3:ビジネスの場面で「Why don’t you…?」は使ってもいい?
✅回答:使えますが、注意が必要です。
相手との関係性やフォーマル度によって、言い方を選びましょう。
たとえば、上司やクライアントには、
**”Would you like to…?” や “Would you consider…?”**などの
より丁寧な表現が適しています。
▶ 例:
“Why don’t you consider this option?”(この案、検討してみませんか?)
このように、柔らかい提案として使えばOKです。
❓質問4:「Why don’t we…?」との違いは?
✅回答:提案の“対象”が違います。
- Why don’t you…? → 相手に対する提案・励まし
- Why don’t we…? → 自分+相手、つまり「一緒に〜しない?」という提案
▶ 例:
“Why don’t you go for a walk?”(散歩してみたら?)
“Why don’t we go for a walk?”(一緒に散歩しない?)
❓質問5:「Why don’t you…?」を言うときのイントネーションは?
✅回答:語尾を“上げ調子”にするのがコツです。
フレーズの最後を少し上げて言うと、提案や励ましのニュアンスがより自然に伝わります。
また、やわらかいトーンで話すことで、より親しみやすく聞こえます。
▶ 例:
“Why don’t you try it?” の「try it」の部分を、
軽く上げ調子にすると感じよく聞こえます。
読んでくださった皆さんへ、感謝の気持ちをこめて
ここまでお読みいただき、本当にありがとうございます。
この記事が、みなさんの英語学習に少しでも役立てば嬉しいです。
これからも、すぐに使える表現や実践的なフレーズをたくさんご紹介していきますので、ぜひこれからもチェックしてくださいね!
もしご質問や「こんな表現も知りたい!」といったご意見があれば、ぜひお気軽にコメントで教えてください。
みなさんの英語力アップを、これからもずっと応援しています!
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