こんにちはRYO英会話ジムのリョウです。皆さんは「beat around the bush」という表現を聞いたことがありますか?直訳すると「茂みの周りを叩く」となりますが、この表現、英語圏でよく使われるフレーズの一つなんです。今回は、この「beat around the bush」の意味と使い方を、わかりやすく解説していきましょう。
目次
「beat around the bush」の意味
「beat around the bush」とは、「本題に入らず遠回しに話す」や「遠回しに言う」という意味で使われます。特に以下のような場面でよく使われます:
- 直接的なことを言いにくい時
- 話をそらしたい時
- 慎重に意見を伝えたい時
アメリカ英語では”around”を使いますがイギリス英語の場合は”beat about the bush”と言いますよ。例文のように”stop”と一緒に使うことが多く、その直後に”Answer with yes or no.”や”Answer my question.”そして、”Tell me the truth.”などの命令文がくることも多いです。
「Bush」という単語にはいくつかの意味がありますが、主に次のような意味で使われます:
- 低木や灌木:「Bush」は、小さな木や茂みを指す言葉として一般的に使われます。自然の中で、低く密集した木の集まりや小さな木を指す場合に使われます。
- 野生地、未開拓地:特にオーストラリアやアフリカなどの地域で、「bush」と言えば、都市部や開発された地域から離れた自然豊かな野生の地域を指すことがあります。この意味では、広大な自然環境や田舎を表します。
- (姓)ブッシュ:「Bush」という単語は、特にアメリカ合衆国で有名な姓としても知られています。ジョージ・H・W・ブッシュ元大統領やジョージ・W・ブッシュ元大統領など、政治的に重要な人物の名前として使われます。
- 無造作な、手つかずの:例えば、「bushy beard」(もじゃもじゃのひげ)のように、雑然としたり手入れされていない様子を表現する形容詞としても使用されることがあります。
これらの意味は、文脈によって異なるので、「bush」という単語が使われる際は、周囲の言葉との関連を考えて意味を解釈することが重要です。
語源
「beat around the bush」という表現は、文字通りには「茂みの周りをたたく」という意味ですが、比喩的には「遠回しな言い方をする」や「本題に入らない」という意味で使われます。この表現の語源は、中世のヨーロッパの鳥狩りに遡ります。
当時の鳥狩りでは、犬や人が茂みをたたいて鳥を驚かせ、飛び出させる方法が用いられていました。しかし、この方法は鳥を直接捕獲するのではなく、鳥を見つけ出すための準備段階に過ぎませんでした。このため、実際に鳥を捕まえるまでの間接的な行為を指して「beat around the bush」という表現が生まれ、転じて「本題に入らずに遠回しに話す」という意味で使われるようになりました。
この表現は、直接的な話し方を避け、間接的または遠回しに事を進める様子を表すのに便利です。日常会話やビジネスシーンで使われることがあります。
よく使われる状況
「beat around the bush」は、特に何か不快な話題や厄介な問題について直接言及することを避けたいときによく使われます。また、交渉やデリケートな話題を扱う場面でも使用されます。
- パフォーマンスレビューでのフィードバック時 – 直接的な否定的フィードバックを避けたい場合。
- 交渉時 – 直接的な要求をする前に相手の意見を探る場面。
- 個人的な問題を話す時 – 友人や同僚にデリケートな話をする際に、直接的に問題を言及するのを避けるため。
- 悪いニュースを伝える時 – 直接的に悪いニュースを伝えることの衝撃を和らげるため。
よく使われる言い回し
「beat around the bush」という表現は、特に何かデリケートな話題や不快な事実を直接話すのを避けたいときに使用されます。以下はこの表現を含むいくつかの一般的な言い回しや、それが使われる文脈の例です。
1. Stop beating around the bush and tell me the truth.
- 直訳: 「遠回しに話すのをやめて、真実を教えてください。」
- 使用場面: 誰かが事実をぼかして話していると感じたときに、はっきりとした回答を求める状況。
2. He always beats around the bush instead of saying what he really thinks.
- 直訳: 「彼はいつも本当に思っていることを言う代わりに遠回しに話します。」
- 使用場面: ある人が率直な意見を述べることを避けていることを指摘するとき。
3. Let’s not beat around the bush and get right to the point.
- 直訳: 「遠回しに話さずに、さっそく本題に入りましょう。」
- 使用場面: 会議や議論で時間を無駄にしないように、すぐに重要な話題に移ることを提案するとき。
4. Why do you beat around the bush? Just be straightforward.
- 直訳: 「なぜ遠回しに話すのですか? 単刀直入に言ってください。」
- 使用場面: 直接的なコミュニケーションを促すとき。
これらの表現は、「beat around the bush」がどのように自然な英語の会話の中で使用されるかを示しています。このフレーズは、主に人々が不快な真実や厳しいフィードバックを避けるために使われることが多いです。
例文
例文 1:
“John, instead of beating around the bush, I think it’s important we address the issue directly. Are you feeling overwhelmed with your current workload?”
和訳: 「ジョン、遠回しに話すのはやめて、問題に直接取り組むことが重要だと思うよ。今の仕事量で圧倒されている感じはない?」
例文 2:
“Can we stop beating around the bush? How much are you really willing to pay for this car?”
和訳: 「遠回しに話すのはやめましょうか。この車に実際にどれだけ支払う意志がありますか?」
例文 3:
“I feel like we’ve been beating around the bush for too long. It’s time we discussed your performance honestly.”
和訳: 「ずっと遠回しに話してきた気がする。あなたのパフォーマンスについて正直に話し合う時が来たよ。」
これらの例文は、「beat around the bush」がどのように使われるかを示しており、直接的なアプローチを促す文脈で使用されています。
会話例
女の子との2ショット写真がバレて…
浮気してるでしょ?この子誰よ?
友達みたいか感じで前回は彼女の誕生日パーティーに招待してもらったんだ。
似たような表現
これらの表現を理解し、適切な場面で使えば、英語でのコミュニケーションがより柔軟で深みのあるものになります。特にビジネスシーンやディプロマティックな会話での応用が可能です。
Hem and haw
うんとかぬんとか言う
意味: 決定を先延ばしにするために、はっきりしない返答をすること。
- 例文: “He hemmed and hawed when asked about his future plans.”
- 日本語訳: 「彼は将来の計画について聞かれた時、うんとかぬんとか言ってはっきりしなかった。」
Skirt around
言葉を濁す
意味: 重要な問題や困難な話題を避けること。
- 例文: “She skirted around the issue, never addressing it directly.”
- 日本語訳: 「彼女はその問題を避け、決して直接的には対処しなかった。」
Talk in circles
同じことを繰り返す
意味: 一つの話題を何度も繰り返すことで、本題から話を逸らすこと。
- 例文: “During the meeting, he just talked in circles without giving any concrete answers.”
- 日本語訳: 「会議中、彼はただ同じことを繰り返して具体的な答えを何も出さなかった。」
押さえておきたいポイント
- 「beat around the bush」は、遠回しに物事を言う時に使うフレーズですが、必ずしもネガティブな文脈に限定されるわけではありません。状況によっては、相手の気持ちを考慮して慎重に言葉を選ぶ際にも使われます。
- この表現は、ビジネスの場面やカジュアルな会話の中でも幅広く使用されるため、さまざまな文脈での適切な使い方を理解しておくことが重要です。
「はっきり言う」の英語
では、「はっきり言う」を英語で言うはどうなのって気になると思いますが、その場合に2つよく使われる表現がありますので、覚えておきましょう。
cut to the chase
遠回して話してくる相手に…
何を言おうとしてるの?はっきり言って。
「cut to the chase」という表現は、「遠回しに話すのをやめて、本題に入る」という意味で使われます。このフレーズは、映画業界のスラングから来ており、もともとは映画の冗長な部分を省略して、観客が最も楽しみにしている追跡シーン(chase scene)やクライマックスにすぐに進むことを指しました。
現在では、ビジネス会議、日常会話、議論など、さまざまな状況で使われることがあり、話者に対して直接的かつ効率的に重要なポイントに焦点を当てるよう促すときに使用されます。この表現は、時間の節約や、余計な前置きを省くことの重要性を強調する際に特に便利です。
get straight to the point
友人へ…
はっきり言わせてもらうわ。あいつはおまえの運命の人やない。
「get straight to the point」という表現は、「遠回しに話すことなく直接本題に入る」という意味です。このフレーズは、特に時間が限られている場合や、明確で簡潔なコミュニケーションが求められる状況で使われます。話が脱線することなく、直接的かつ具体的に重要なポイントに焦点を当てることを意味します。
ビジネス会議、プレゼンテーション、日常の対話で効果的に使用され、相手の時間を尊重し、混乱や誤解を避けるために役立ちます。たとえば、「Let’s get straight to the point. How can we improve our sales this quarter?」(さっそく本題に入りましょう。今四半期の売上をどう向上させることができるでしょうか?)のように使用されます。
Tells it like it is
“If you want honest feedback, talk to Jake. He always tells it like it is.”
「正直なフィードバックが欲しいなら、ジェイクに話してみて。彼はいつもありのままを伝えるから。」
「Tells it like it is」という表現は、「ありのままの事実を述べる」「包み隠さず正直に話す」という意味で使われます。このフレーズは、状況や事実を美化したり、遠回しに話したりせず、率直かつ直接的に事実を述べる人の特性を表します。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。「beat around the bush」は、英語圏で非常によく使われる表現の一つです。このフレーズを上手く使いこなせば、英語でのコミュニケーションがよりスムーズに、かつ洗練されたものになるでしょう。今回の記事を参考に、ぜひ日常会話やビジネスシーンで活用してみてください。それでは、遠回しではなく、はっきりとした言葉で次のステップへ進みましょう!以上が”beat around the bush”の意味とその使い方【遠回し】でした。それではSee you around!
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