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英語は話せるのに、なぜ議論が深まらない?受講生のスピーキングテストを徹底分析

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RYO英会話ジム代表: 横田涼

セブ&オーストラリア留学後、海外で7年間勤務。2019年にRYO英会話ジムを創業。
KLab株式会社で翻訳・通訳を担当後、hanaso(Unhoop株式会社)でメソッド開発・講師を歴任。
その後、株式会社Alueにて三菱UFJ・UNIQLOなど大手企業向けに短期集中ビジネス英語研修を提供。

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【受講生事例】英語は話せる。でも「伝わる人」になるには?スピーキングテストで見えた4つの課題と成長

こんにちは、RYO英会話ジムのリョウです。

英語学習というと、

「文法を間違えない」
「語彙を増やす」
「もっと流暢に話す」

といった部分に目が向きがちです。

もちろん、これらも大切です。

ただ、実際のビジネスでは、英語そのものが話せるだけでは十分ではありません。

たとえば、

  • 自分の意見をわかりやすく伝える
  • 相手の話を受け止めて、さらに質問する
  • 反対意見にも配慮しながら主張する
  • 相手との関係を壊さずに注意や提案をする

といった「コミュニケーション力」も必要になります。

今回は、RYO英会話ジムで実施したスピーキングテストから、ある受講生Aさんの事例をご紹介します。

今回特に評価したのは、

「ロジカル」「自己主張」「傾聴力」「関係構築力」

の4つです。

英語をある程度話せるようになった先で、どんな力を伸ばしていけばいいのか。

実際の発言をもとに見ていきましょう。

今回のスピーキングテストでは3つの課題に挑戦

今回のテストでは、大きく3種類のコミュニケーション課題に取り組みました。

1つ目は、部下へのフィードバック。

パソコンを壊してしまったにもかかわらず報告しなかった部下に対して、上司として話をするロールプレイです。

2つ目は、

「社員と上司は友達になるべきではないのか?」

というテーマについて意見交換するDiscussion。

3つ目は、

「週休3日制はワークライフバランス向上の現実的な解決策か?」

というテーマについてのDebateです。

単純に英語を話すだけではなく、

相手の意見を聞く → 自分の考えを整理する → 根拠を示す → 相手に返す

という実践的なやり取りが求められます。

① 上司として部下に注意するロールプレイ

最初の課題では、パソコンを壊したことを報告しなかった部下に対して、上司として改善を促しました。

Aさんは、いきなり相手を責めるのではなく、

“whether it’s your fault or not, I don’t care about that.”

と伝えています。

表現自体は少し強く聞こえる可能性がありますが、

「誰の責任かを追及することより、報告してくれることが大切」

という意図は明確でした。

さらに、

“I want you to feel free to ask anything or report anything.”

“I always want to help my team.”

と話し、部下が報告しやすいチームを作りたいという姿勢も伝えています。

そして最後には、

“So next time I want you to report any trouble soon.”

と、次回どうしてほしいのかもしっかり提示できていました。

これは非常に良いポイントです。

単に、

「次から気をつけて」

で終わるのではなく、

チームとして助け合いたい → だから問題があれば早く報告してほしい

という理由まで説明しています。

改善ポイントは「相手を認めてから改善を促す」

一方、関係構築という点では、さらに伸ばせる部分があります。

今回のような注意をする場面では、

「できなかったこと」

だけにフォーカスすると、相手が萎縮してしまう可能性があります。

そこで有効なのが、まず相手の行動や姿勢を認めることです。

たとえば、

“I understand it might have been difficult to tell me.”

(すぐに言いづらかったのは理解しています)

あるいは、

“I appreciate you being honest with me now.”

(今こうして正直に話してくれたことには感謝しています)

と伝えてから、

“Next time, please let me know as soon as possible.”

と改善を促します。

これだけでも、印象はかなり変わります。

注意する=厳しく言う

ではありません。

相手への配慮を入れながら、必要なことはしっかり伝える。

これは実際のマネジメントでも重要なコミュニケーションスキルです。

② Discussionでは「2つの視点」を提示できた

次のテーマは、

Do you think that employees should not be friends with their bosses?

というDiscussionでした。

Aさんが良かったのは、一方的に自分の考えを話すのではなく、

“Which side do you take?”

と最初に相手の意見を聞いたことです。

さらに相手の回答に対して、

“I get your point, it depends how we define friendly.”

と、一度相手の考えを受け止めています。

これは傾聴の面で非常に良い動きです。

「心理的安全性」と「評価の公平性」の2軸で考えた

さらにAさんは、自分の意見を2つの視点に整理しています。

“There are two points, I’ve come up with.”

1つ目が職場の心理的安全性

上司と社員の関係が良ければ、社員が意見や相談をしやすくなるという考えです。

一方、2つ目として挙げたのが人事評価の公平性でした。

上司と特定の社員があまりにも親しくなると、周囲から、

「評価にバイアスがあるのでは?」

と思われる可能性があります。

つまり、

仲が良いことにはメリットもある。ただし、近すぎる関係にはリスクもある。

という両面からテーマを考えることができています。

最終的には、

“the relationship should be friendly but it’s not good the relationship is too close.”

という自分なりの結論まで出せました。

英語表現には改善の余地がありますが、考え方の構造自体はかなり良いです。

③ 次の課題は「相手の意見をさらに深掘りすること」

Discussionで今後さらに伸ばしたいのが、質問力です。

Aさんは、

“What do you think?”

と相手に意見を求めることはできています。

ただ、ビジネスでのDiscussionでは、もう一歩踏み込んで、

相手が言ったことについて質問する

ことが重要です。

たとえば相手が、

「上司とは一定の距離を取るべきだと思う」

と話したのであれば、

“Why do you think keeping some distance is important?”

と理由を聞くことができます。

あるいは、

“Have you ever seen a situation where being too close to a boss caused a problem?”

と具体例を求めることもできます。

さらに、

“Where do you think we should draw the line between being friendly and being too close?”

と聞けば、

「では、どこからが近すぎる関係なのか?」

という一段深い議論になります。

質問する → 相手の答えを聞く → そこから次の質問をする。

この流れができるようになると、単なる「英会話」から「Discussion」へ一気にレベルが上がります。

④ Debateでは、相手の反論を受け止めて返せた

最後は、

Is a four-day workweek a practical solution for better work-life balance?

というテーマでのDebate。

Aさんは賛成側を担当しました。

最初に、

“I think a 4-day work week is very good for our work-life balance.”

と結論を明示。

そして、

“we can have more time off”

と理由も提示できています。

さらにCoachから反対意見を提示されたあと、

“As for the first point you mentioned, yea it’s true, I agree with you…”

と、一度相手の主張を認めています。

ここはとても大切です。

Debateというと、

「相手を論破する」

ようなイメージを持つ方もいます。

しかし、実際のビジネスコミュニケーションでは、

相手の考えを一度受け止めたうえで、自分の意見を返す

ほうが圧倒的に伝わりやすくなります。

「全面導入ではなく、導入できる業種から」という反論もできた

Aさんは、4日勤務がすべての仕事に適用できるとは限らないという反論に対して、

“it’s not necessary … the 4-day work week can be implemented all business, all people.”

と返しています。

つまり、

「全員・全業種に導入する必要はなく、導入できる仕事から採用すればいい」

という考えです。

これは良いRebuttalです。

さらに、

“If you want to work more, we can choose the option.”

“the company should pay additional fee.”

と、働きたい人には追加勤務という選択肢を作る案も出しています。

単に「週4勤務は良い」と主張するだけではなく、

反対意見を受けたあとに別の解決策を提示できたこと

は大きな強みでした。

今回見えたAさんの強み

今回の3つの課題を通して、特に良かったのは次の点です。

① 自分の意見をしっかり持っている

DiscussionでもDebateでも、自分の立場が比較的明確でした。

② 理由をつけて説明しようとしている

「なぜそう思うのか」を言葉にしようとする姿勢があります。

③ 相手の意見を一度受け止められる

“I get your point.”

“I agree with you.”

など、相手を否定せずに会話を続けられています。

④ 会話を自分から進めようとしている

“What do you think?”

と相手に話を振り、会話を継続しようとする姿勢も見られました。

このあたりは、実際のビジネス英語では非常に大切です。

一方で、次の成長ポイントも見えてきた

今回、さらに伸ばせそうだと感じたのは、

「相手とのやり取りをもう一段深くする力」

です。

たとえば、

「I agree with you.」

だけで終わるのではなく、

“That’s an interesting point. Why do you think so?”

と続ける。

あるいは、

「What do you think?」

だけではなく、

“What do you think would happen if the boss and employee became too close?”

と具体的に聞く。

また、部下へのフィードバックでも、

「次は報告してください」

だけではなく、

“I appreciate you talking honestly with me today.”

と相手を認める。

こうした小さな一言が入るだけで、コミュニケーションの質は大きく変わります。

英語力の先にある「コミュニケーション力」を伸ばす

英語学習を続けていると、ある時点から課題が変わってきます。

最初は、

「英文が作れない」
「単語が出てこない」

という問題だったものが、

徐々に、

「自分の考えは伝えられるけど、説得力が弱い」

「話せるけど、Discussionが広がらない」

「意見は言えるけど、相手への配慮まで余裕がない」

といった課題に変わります。

これは決して悪いことではありません。

むしろ、英語を使うステージが一段上がってきた証拠です。

今回のAさんも、自分の考えを英語で伝える力はすでにあります。

ここから、

ロジカルに伝える

相手の意見を深掘りする

相手を尊重しながら主張する

良い関係を作りながら議論を進める

という力を伸ばしていけば、実際の会議やマネジメントの場でもさらに強い英語コミュニケーションができるようになります。

RYO英会話ジムでは、単に「英文が正しいか」だけを見るのではなく、

実際の仕事でその英語がどう伝わるのか

まで含めて、受講生一人ひとりの課題を可視化しています。

英語を「知っている」状態から、

人を動かし、関係を作り、仕事で使える英語へ。

今回のスピーキングテストでも、その次のステップがはっきりと見えた事例となりました。

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