- 1 はじめに
- 2 英語脳とは何か?
- 3 19歳の僕は単語しか出なかった
- 4 フレーズ学習で少し話せるようになる
- 5 文法を学ぶと話せることは増えた
- 6 「話せない」より「聞けない」が大きな壁だった
- 7 相手は知っている単語を話しているのに聞き取れない
- 8 原因は発音だった
- 9 リエゾンを学んだ時の衝撃
- 10 この頃はまだ日本語環境だった
- 11 人生最大の転機が訪れる
- 12 ライティングが英語脳の土台を作ってくれた
- 13 朝から晩まで英語の生活
- 14 正直かなりストレスだった
- 15 英語脳が作られた瞬間
- 16 一番大きな変化は「省エネ化」
- 17 英語脳は筋トレと似ている
- 18 今は「学習」ではなく「研磨」
- 19 英語脳を作るために本当に必要だったこと
はじめに
「英語は1000時間アウトプットすれば話せるようになる」
英語学習をしていると、そんな話をよく耳にします。
実際、僕もアウトプット量はとても重要だと思っています。
でも19歳から英語を学び始め、海外留学、海外勤務、そして国際結婚を経験した今振り返ると、
単純な時間よりも、“英語脳が作られる過程”の方が重要だった
と感じています。
今回は、僕自身がどのように英語脳を作っていったのかを、できるだけリアルにお話ししたいと思います。
英語脳とは何か?
まず最初に。
英語脳という言葉を聞くと、
「頭の中が全部英語になること」
をイメージする人もいます。
でも僕は少し違うと思っています。
英語脳とは、
英語を処理する時の負荷が極端に小さくなった状態
です。
日本語を話す時、
いちいち文法を考えませんよね。
言いたいことが先にあって、言葉が自然に出てくる。
英語脳も同じです。
19歳の僕は単語しか出なかった
英会話を始めた頃の僕は、
本当に単語レベルでした。
例えば、
「週末何したの?」
と聞かれても、
Basketball.
Friend.
Weekend.
こんな感じ。
文章にならない。
当然、会話も続きません。
フレーズ学習で少し話せるようになる
その後、
英会話スクールや教材を使って、
よく使うフレーズを覚え始めました。
- I think…
- I want to…
- I’m going to…
- It was fun because…
こうした型を覚えることで、
少しずつ会話らしくなっていきました。
文法を学ぶと話せることは増えた
文法を学ぶと、
言える内容は一気に広がりました。
短文しか話せなかった状態から、
理由や経験を説明できるようになった。
でもここで新しい壁にぶつかります。
「話せない」より「聞けない」が大きな壁だった
多くの人は、
スピーキングが一番難しいと思っています。
でも僕の場合、
途中から最大の壁はリスニングでした。
自分は何とか話せる。
でも相手が何を言っているかわからない。
だから会話が続かない。
この壁はかなり大きかったです。
相手は知っている単語を話しているのに聞き取れない
不思議だったのは、
後で確認すると、
相手が使っていた単語は知っている単語ばかりだったことです。
単語を知らないわけではない。
なのに聞こえない。
当時は理由がわかりませんでした。
原因は発音だった
そこで気づいたのが、
自分自身が正しい発音を理解していないことでした。
学校英語で覚えた発音。
カタカナで覚えた単語。
その状態では、
ネイティブの英語が別の言葉に聞こえてしまう。
そこで僕は発音を一からやり直しました。
リエゾンを学んだ時の衝撃
特に大きかったのがリエゾンでした。
それまで僕は、
単語ごとに区切られた英語を聞こうとしていました。
でも実際の英語は違う。
単語同士がつながる。
音が消える。
形が変わる。
その仕組みを理解した瞬間、
今まで雑音のように聞こえていた英語が、
急に言葉として聞こえ始めました。
今振り返ると、
英語脳の土台はこの頃から作られ始めた気がします。
この頃はまだ日本語環境だった
ただ、
英語力は伸びていたものの、
生活の中心はまだ日本語でした。
日本人の友人。
日本語での仕事。
日本語での生活。
外国人と話す機会はある。
でも毎日ではない。
つまり、
英語はまだ「勉強するもの」でした。
人生最大の転機が訪れる
26歳頃。
僕の英語力を大きく変える出来事が起きます。
外国人の彼女との同棲です。
さらに職場では外国人の部下を持つようになりました。
ライティングが英語脳の土台を作ってくれた
ただ、この頃の僕にとって大きかったのは、実はスピーキングだけではありません。
仕事で英語教材の開発に携わるようになり、ライティングをする機会が一気に増えました。
教材を作るためには、
- 英語を書く
- 英語を読む
- 英語の表現を比較する
- なぜその表現が自然なのか考える
という作業を繰り返します。
それまでの僕は、どちらかというと単語やフレーズ単位で英語を見ていました。
でも教材開発をするようになってからは、
「英語の文章はどう組み立てられているのか」
を見るようになりました。
例えば、
- どうやって話を展開するのか
- どう理由を説明するのか
- どう結論につなげるのか
- どうすると相手に伝わりやすいのか
そんなことを毎日のように考えるようになったんです。
そして、さらに大きかったのが、作った教材や表現について外国人の部下と英語で何度も話し合ったことでした。
「この表現の方が自然じゃない?」
「この文章の流れの方がわかりやすいかも」
「こう言った方が伝わると思う」
そんな会話をひたすら繰り返しました。
つまり、
書く
↓
読む
↓
考える
↓
話す
↓
修正する
というサイクルを仕事の中で大量に回していたんです。
今振り返ると、この経験は英語脳の土台作りにかなり役立ったと思います。
後に英語漬けの生活が始まったとき、英語が比較的スムーズに出てきたのは、単に話す練習をしていたからではなく、文章の組み立て方や英語の論理展開が頭の中に定着していたからかもしれません。
当時は気づいていませんでしたが、ライティングは単なる書く練習ではなく、英語脳を育てるための重要な準備期間だったのです。
朝から晩まで英語の生活
家では英語。
仕事でも英語。
休日も英語。
部下への指示も英語。
問題解決も英語。
冗談も英語。
気づけば、
朝起きてから寝るまで英語でした。
それが約2年間続きました。
正直かなりストレスだった
この期間は楽しかっただけではありません。
かなりストレスもありました。
言いたいことが出てこない。
説明できない。
誤解される。
仕事では、
「伝わらない」で済まない場面も多い。
英会話レッスンでは経験しない負荷でした。
英語脳が作られた瞬間
でも、この環境が僕を大きく変えました。
最初は、
日本語
↓
英語
↓
発話
だったものが、
英語
↓
発話
になっていく。
そして、
相手の話を聞きながら、
次の返答を考えられるようになる。
以前は聞くだけで精一杯だったのに。
一番大きな変化は「省エネ化」
僕にとって英語脳ができたサインは、
英語で考えるようになったことではありません。
英語が疲れなくなったこと。
これです。
以前は30分話すだけで疲れていました。
でもこの頃から、
何時間話しても平気になる。
英語を話していることすら意識しなくなる。
これが僕にとっての英語脳でした。
英語脳は筋トレと似ている
僕は英語学習と筋トレはかなり似ていると思っています。
最初は基礎を作る。
フォームを覚える。
そしてある時期に高負荷をかける。
僕の場合、
26歳から28歳の約2年間がその高負荷期間でした。
そして一度作られた土台は、
簡単にはなくならない。
まるで筋肉や自転車に乗る感覚に近いと思っています。
今は「学習」ではなく「研磨」
現在は国際結婚もしていて、
日常的に英語を使っています。
昔のように、
必死に文法を勉強することはありません。
ただ、
- 新しい表現
- ネイティブらしい言い回し
- 細かなニュアンス
は今でも学びます。
でも感覚としては、
英語力を作る作業ではなく、
磨く作業です。
土台は完成している。
あとはアップデートし続けるだけ。
そんな感覚です。
英語脳を作るために本当に必要だったこと
今振り返ると、
僕の英語脳は次の流れで作られました。
単語
↓
フレーズ
↓
文法
↓
リスニングの壁
↓
発音矯正
↓
リエゾン習得
↓
英語漬け生活
↓
英語脳完成
↓
現在は研磨期
でした。
だから僕は、
「1000時間話せば話せる」
とは思っていません。
むしろ、
基礎を作り、発音を理解し、その上で高密度なアウトプット環境に飛び込む。
これが英語脳を作る最短ルートだったと思っています。
もし今、英語がなかなか話せなくて悩んでいるなら安心してください。
僕も同じ道を通ってきました。
そして英語脳は才能ではありません。
正しい順番で積み上げた先に作られるものです。
その先には、英語を話していても疲れない世界が待っています。






































