こんにちは、RYO英会話ジムのリョウです。日常会話では、さまざまなシチュエーションで相手に安心感を与えたり、提案に対する柔軟な姿勢を示したりするために、「It can’t hurt.」というフレーズがよく使われます。この表現の直訳は「害にはならない」となりますが、実際の使用では「試してみても損はない」「やってみてもいいんじゃない?」といったニュアンスで使われます。今回は、この便利なフレーズの使い方をわかりやすく解説していきましょう。それでは、まいりましょう。
目次
使う場面
「It can’t hurt.」は、提案やアイデアに対して否定的ではないが、強く肯定するわけでもない中立的なスタンスを示す時に便利な表現です。特に以下のような場面で使用頻度が高まります。
新しいアイデアや提案に対する反応として
相手の提案を受け入れる気持ちはあるが、その結果に対して完全に確信は持てない時に使います。
リスクが低い選択肢を評価する時
何かを試すことによる損失やリスクがほとんどない、または全くない時にこのフレーズを使うと、行動を促すことができます。
例文
友人が新しいダイエットを試すか悩んでいて…
試したほうがいいわ。
彼女に今の気持ちを打ち明けるべきか悩んでいる友人が…
僕の今の気持ちを伝えても大丈夫だよね?
最近部署の予算を削減している同僚へ…
- 提案を受け入れる時: “Maybe we should ask for a discount.” / “It can’t hurt to ask.”(「割引を頼んでみてもいいかもしれないね。」「聞いてみても損はないよ。」)
- 新しいことを試す勧め: “Should I apply for that job?” / “It can’t hurt to apply.”(「あの仕事に応募してみたらどうだろう?」「応募してみても損はないよ。」)
- 意見やアイデアを提案する時: “I think taking a break might help us focus.” / “It can’t hurt to take a short break.”(「休憩を取ることで集中できるようになるかもしれない。」「短い休憩を取ってみても損はないね。」)
意味と使い方
“It can’t hurt”は、直後によく不定詞を伴って「〜しても問題ない」や「〜したほうがいい」という意味の英語表現です。”should”と似たような意味になりますが、違いとしては“It can’t hurt”は相手または自分がやろうとすることに対して、少し躊躇していたり恐怖心を感じているとに使われます。“hurt”はよく”My leg hurts”「足が痛む」のように肉体的な痛みに対してよく使いますが、今回のように精神的な痛みに対しても使うことができます。
doesn’tやwillなどの使用
また”It can’t hurt”は、doesn’t”や”won’t”、”wouldn’t”そして”couldn’t”などと入れ替えて使うこともよくあります。特に大きな違いはありませんが、確信の度合いが違います。下記のように使い分けるとよいでしょう。“can’t” → “couldn’t”→”doesn’t”→”won’t”→”wouldn’t”
似た意味の英語表現
No harm in trying.
「試してみることに害はない」という意味で、「It can’t hurt.」と非常に似たニュアンスで使われます
海外留学に行こうか迷っていて…
試しても害はないよ。
What have you got to lose?
「What have you got to lose?」という表現は、文字通りには「あなたが失うものは何ですか?」という意味になりますが、実際の会話では「試してみて損はないよ」「やってみる価値はあるよ」というニュアンスで使われます。このフレーズは、相手に対して何かを試すよう勧めたり、何か新しいことに挑戦することのリスクが非常に低い、あるいは全くないことを指摘する場合によく使用されます。つまり、その行動を取ることで大きな損失や不利益を被る可能性がほとんどない、だからこそ試してみるべきだ、という意味合いが込められています。
20代の友人が起業するか迷っていて…
Might as well.
「それもまたよし」という意味で、やるべきことが他にない、またはその行動を取ることに対する弱い肯定を示す時に使います。
- 英文: “It’s already late and we’re not going to finish this project tonight. Might as well go home and get some rest.”
- 日本語訳: 「もう遅いし、今夜中にこのプロジェクトを終わらせることはできない。だったら家に帰って休んだ方がいい。」
この文では、「Might as well」を使って、現在の状況ではより良い選択肢がないことを示しています。つまり、今夜プロジェクトを終わらせることができないのであれば、休むことが最も合理的な選択だと言っているのです。
関連する語彙
Feasible
「実行可能な」
「It’s feasible to finish the project within a week.」(1週間以内にプロジェクトを終わらせることは実行可能だ。)
Venture
「冒険する」
「Let’s venture into something new.」(新しいことに挑戦しよう。)
Trial
「試み」
「This trial run will show if our idea can work.」(この試運転で、私たちのアイデアが機能するかどうかがわかる。)
押さえておきたいポイント
「It can’t hurt.」を使う際は、提案や新しいアイデアに対して柔軟性を持ちつつ、それが必ずしも最善の選択とは限らないことを示す良い方法です。この表現は、相手を尊重しながらも、あまり期待せずに何かを試す価値があることを示す際に役立ちます。
hurtに関連する記事
最後まで読んでいただきありがとうございました。
「It can’t hurt.」は、日常生活の中で非常に便利なフレーズです。この表現を使いこなすことで、さまざまなシチュエーションで柔軟かつ積極的な姿勢を保ちながら、新しいことへの扉を開くきっかけにもなります。リスクが低い状況で何か新しいことを試したい時は、ぜひ「It can’t hurt.」を思い出してください。
以上が”It can’t hurt”の意味とその使い方【提案に使える】でした。それでは、See you around!
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