「話す量は十分。でも、もっと伝わる英語へ」スピーキングテストで見えた次の課題
こんにちは、RYO英会話ジムです。
今回は、ある受講生のスピーキングテストを通して見えてきた、英語をある程度話せる人が、次のレベルへ進むために必要なポイントをご紹介します。
※本記事では、受講生のプライバシーに配慮し、氏名・勤務先・居住地など、個人が特定される情報は変更または省略しています。
今回の受講生について
今回テストを受けた方は、海外で生活しながら英語を使う機会のある社会人の受講生です。
日常会話では、自分の趣味や生活習慣、健康管理について、ある程度まとまった内容を話すことができます。
テストでは、主に以下の課題に取り組みました。
- 自己紹介
- 日常生活に関する質問への回答
- 自分の習慣についてのスピーチ
回答内容は、食生活、運動、趣味、休日の過ごし方など、身近なテーマが中心でした。
発話量は十分。最後まで伝えようとする力があった
今回、特に高く評価されたのが、積極性です。
どの質問に対しても、一言だけで終わらせるのではなく、理由や具体例を加えながら話すことができていました。
たとえば、朝食について聞かれたときには、
- 普段何を食べているか
- なぜそれを選んでいるか
- どのような栄養を取れるか
というように、話を広げようとしていました。
また、言いたい単語がすぐに出てこない場面でも、完全に黙り込むのではなく、
「How do I say…?」
「I forgot the specific name.」
などを使いながら、何とか会話を続けようとしていました。
これは、英語力を伸ばすうえで、とても大切な姿勢です。
間違えないことよりも、まずは持っている英語を使って最後まで伝えようとすることが、実践的な会話力につながります。
考えがまとまっている内容は、スピード感を持って話せていた
流暢さについては、すべての場面で同じように話せていたわけではありません。
その場で答えを考えながら話す場面では、
- “ah”
- “I think”
- “how do I say”
- 同じ単語の繰り返し
などが増える傾向がありました。
一方で、あらかじめ自分の中に考えがあるテーマについては、スピード感を持って話すことができていました。
特に、自分の運動習慣について話したスピーチでは、
- 体の健康
- 心の健康
- 食生活への影響
という3つの理由を挙げ、順序立てて説明できていました。
途中で表現に迷う場面はありましたが、話の方向性は一貫しており、聞き手も内容を追うことができました。
そのため、流暢さは「まだ話せない」という段階ではなく、内容によって安定感に差がある段階と評価できます。
課題は、スピードよりも「音の明瞭さ」
今回、音源を確認して特に感じたのは、単純に話すスピードを上げる必要はないということです。
むしろ重要なのは、一つひとつの単語をもう少し明確に発音することでした。
考えている内容があるときは、比較的速いテンポで話せています。
ただし、速く話そうとすることで、
- 語尾が弱くなる
- 子音が聞こえにくくなる
- 単語同士が曖昧につながる
といった場面が見られました。
英語では、ただ速く話すことよりも、相手に伝わる音を出すことのほうが重要です。
この受講生の場合、発音そのものを一から作り直す必要があるというよりも、
「自分が話したいスピード」ではなく、
「相手が聞き取りやすい音」を意識すること
で、かなり改善できる可能性があります。
RYO英会話ジムでは、レッスン後にMY音声ファイルを提供しています。
自分の発話と講師の音声を聞き比べながら、
- 語尾まで発音できているか
- 子音が弱くなっていないか
- 文の区切りが自然か
を意識して練習することで、伝わりやすさを高めていけます。
文法は細かいミスがあるものの、会話は成立していた
文法については、最初は少し低めに評価することも検討しました。
実際に、以下のようなミスは見られました。
- 冠詞の抜け
- 単数・複数の間違い
- 動詞の形
- 語順の乱れ
- 不自然な前置詞
たとえば、
“going to gym”
“training can stay me healthy”
“It’s also help me staying healthy”
などです。
ただし、音源全体を確認すると、文法ミスが極端に多いわけではありませんでした。
基本的には文章で話すことができており、聞き手が意味を理解できないほど崩れる場面も限定的でした。
そのため、最終的には文法をB評価としました。
第二言語として英語を話す場合、細かいミスがあること自体は珍しくありません。
大切なのは、ミスがあっても、
- 文として話せているか
- 相手が意味を理解できるか
- 会話の流れを止めていないか
という点です。
この受講生は、細かな課題はあるものの、文法を使ってコミュニケーションを成立させる力は十分にありました。
語彙は足りている。ただし、言い換え力を増やしたい
語彙については、健康や運動、食生活に関する基本的な単語を使うことができていました。
たとえば、
- protein
- fiber
- junk food
- instant noodles
- concentrate
- approach shot
- in good shape
などです。
一方で、言いたい内容に合う表現が見つからず、不自然な単語を選んでしまう場面もありました。
たとえば、運動後に頭がすっきりすることを伝えようとして、
“brainwash”
“clean my brain”
という表現を使っていました。
意味は推測できますが、英語では、
“clear my mind”
“help me think more clearly”
のほうが自然です。
今後は、新しい単語を大量に覚えるというよりも、自分がよく話す内容について、自然な言い換えを増やすことが効果的です。
RYO英会話ジムでは、発話内容を添削する際に、
- より自然な表現
- 別の言い回し
- 同じ意味を伝える別の文章
も積極的に提案します。
それらをその場で確認し、使えそうな表現を少しずつ暗記することで、表現の幅が広がっていきます。
時間に余裕がある場合は、レッスン外でも添削内容を見返し、実際に声に出して練習すると、さらに定着しやすくなります。
リスニングは安定。質問の意図を理解できていた
リスニングについては、すべての質問に対して、内容のズレがほとんどありませんでした。
朝食、健康管理、雨の日の過ごし方、映画、自由時間など、異なるテーマの質問にも対応できています。
また、スピーチ課題では「毎日の習慣」について聞かれたものの、本人が話しやすい「毎週の習慣」にテーマを調整しながら、内容をまとめることができました。
これは、質問を単語だけで拾うのではなく、全体の意図を理解したうえで対応できていることを示しています。
最終評価はStage 4
今回の最終評価は、Stage 4となりました。
主な評価は以下のとおりです。
| 評価項目 | 評価 | 主な理由 |
|---|---|---|
| 積極性 | A | 発話量が多く、言い直しながらも最後まで伝えられる |
| 流暢さ | B | 考えのある内容はスムーズ。発音の明瞭さに改善余地あり |
| ボキャブラリー | B | 必要な語彙はあるが、自然な言い換えを増やしたい |
| グラマー | B | 細かなミスはあるが、会話を妨げるほどではない |
| リスニング | B | 質問の意図を理解し、内容に沿って答えられる |
Stage 4は、英語で自分の考えをある程度まとまった形で伝えられ、日常的なコミュニケーションを成立させられる段階です。
完璧ではなくても、自分の英語を使って会話を作る力があります。
Stage 5に向けて必要なこと
次のStage 5を目指すうえで、特に重要なのは以下の3つです。
1. MY音声ファイルを使って発音の明瞭さを高める
速く話すことよりも、
- 語尾
- 子音
- 単語の区切り
- 文のリズム
を意識することが大切です。
自分の音声を聞き、「相手にどう聞こえているか」を確認する習慣をつけることで、発音は大きく変わります。
2. 添削で出た別表現を積極的に覚える
新しい単語をただ増やすのではなく、自分が実際に言いたかった内容の言い換えを覚えるほうが、会話では使いやすくなります。
たとえば、
“clean my brain”
↓
“clear my mind”
のように、自分の発話と自然な英語をセットで覚えることがポイントです。
3. よく使う構文を安定して使えるようにする
以下のような構文を使えると、理由や情報をより整理して伝えられます。
- so that I can …
- not only A but also B
- after doing …
- because of …
- help me do …
難しい文法を増やすよりも、まずは自分がよく使う構文を、迷わず使える状態にすることが大切です。
まとめ
今回の受講生は、発話量が多く、質問に対して自分の考えを広げながら話すことができていました。
細かな文法ミスや不自然な表現はありましたが、コミュニケーションを妨げるほどではありません。
今後は、
- 発音を明確にする意識
- 自然な言い換え表現の定着
- 頻出構文の安定化
を進めることで、さらに伝わりやすく、洗練された英語に近づいていけます。
英語力を伸ばすときは、できていない部分だけを見る必要はありません。
すでにできている「話す量」「伝えようとする姿勢」「質問を理解する力」を土台にしながら、一つずつ改善していくことが大切です。





































