こんにちはRYO英会話ジムのリョウです。言葉の微妙なニュアンスは、時には大きな違いを生むことがあります。今回は、「forget to不定詞」と「forget 動名詞」に焦点を当て、これらの表現の使い方とその違いについて掘り下げていきましょう。
目次
Forget to不定詞」と「Forget 動名詞」の使う場面
「Forget to不定詞」
この表現は、何かをすることを完全に忘れてしまう場合に使用されます。例えば、「彼は宿題を忘れてしまった」という場合、「He forgot to do his homework」となります。
- She forgot to call her friend yesterday.(昨日、彼女は友達に電話するのを忘れた。)
- Don’t forget to buy milk on your way home.(帰り道で牛乳を買うのを忘れないでください。)
- I forgot to send the email to my boss.(上司にメールを送るのを忘れてしまった。)
「Forget 動名詞」
一方、「Forget 動名詞」は、特定の行動そのものを忘れてしまった状況を表現します。これは、「forget + 動名詞」の形で使われます。例えば、「彼はその約束を忘れてしまった」という場合、「He forgot meeting her」となります。
- He forgot attending the important meeting.(彼はその重要な会議に出席したことを忘れてしまった。)
- Don’t forget packing your passport before the trip.(旅行前にパスポートを詰めるのを忘れないでください。)
- She often forgets returning borrowed books.(彼女はよく借りた本を返すことを忘れます。)
“forget to”「〜するのを忘れる」が未来志向になるわけ
そろそろ寝ようとして…
寝る前に電気を消すのを忘れるなよ。
わかってるよ。
“forget to”は不定詞で未来志向を表します。とだけネットで囁かれていますが、僕はこれだけの説明を見るたびにあまりにも表面的な内容だけで、少々イライライしてしまうことがあります。では一つずつ謎をといていきましょう。
不定詞の”to”と前置詞の”to”は同じ?
ではなぜ未来志向になるのか。それは不定詞が関係しています。不定詞の”to”はもともと前置詞”to”から来たものです。中学では「前置詞の”to”と不定詞の”to”は別々だ。」と教えられましたが、別々にすることで、逆に深く学び出したときに壁にぶち当たります。
“to”は方向性を表す
もともと不定詞の”to”は前置詞の”to”から来ています。前置詞の”to”は「〜のほうへ」とあるところから、どこかへ向かう方向性を表す前置詞です。”I went to the gym.”「私はジムへ行きました。」でわかるように、「ジムに向かって行きました。」と場所を表す前置詞の場合、目的地(先にあるもの)の方向をさすときに”to”を使うんです。時間を表す前置詞”to”も、このコアイメージで考えると、わかりやすいです。
to不定詞の”to”も方向性を表す
to不定詞の”to”も同じで、方向性を表します。”I want to talk.”「話したい。」といったとき、”want”「望む」と”talk”「話す」の間に方向性を表す”to”が入っています。直訳してみると「話す方へ望む」となり、意訳して「話したい。」となります。
“to”不定詞の”to”は先に起こることを指すコンパス
“to”不定詞がなぜ未来志向になるかと言うと、この”to”が先に起こることを指しているからです。”Don’t forget to turn off the light.”をみて見ると、”to turn off the light”「ライトを消すこと」はこれから先に起こる話しです。先に起こる理由は、先の方向性を表す”to”が入っているからです。また先ほどの”I want to talk.”も「話すこと」はこれから先に起こることです。
“forget -ing”が過去のことになるわけ
同僚へ…
今までにカナダに行ったことはありますか?
はい、ありますよ。家族と一緒にバンクーバーに行ったことは決して忘れません。
“forget -ing”の”-ing”の部分は動名詞です。この動名詞のコアイメージを理解していないと、うわべだけで覚えてしまうことになり、結局ニュアンスが掴めず話している状態が続きます。
動名詞のコアイメージ
動名詞のコアイメージは、「(頭の中の)イメージ、アイディア」です。頭の中でイメージできるものは、経験の話や客観的な事実。アイディアなら、想像や提案になりますね。“I never forget visiting Vancouver with my family.”と言ったとき、「家族とバンクーバーに訪れた」というのは、経験の話しです。経験しているから、頭でイメージできる状態になるんです。だから、動名詞を使うということにもなります。
アイディアを伝える時
他に動名詞を使った文で、”I can’t imagine working with him.”と言うとき、「彼と働くのを想像できない。」という訳になります。「彼と働くこと」というのは、これから起こる話かもしれませんが、不定詞を使わずに動名詞を使います。なぜなら「彼を働くこと」というのは、想像の一つにすぎないからです。
関連する語彙3つとその例文と和訳
Remember to不定詞
Remember to lock the door when you leave.(出かけるときにはドアに鍵をかけるのを覚えておいてください。)
参照:全く意味が異なるremember toとremember -ingの違いとその使い方
Regret 動名詞
I regret saying those harsh words.(あの厳しい言葉を言ってしまったことを後悔しています。)
Neglect 不定詞
Don’t neglect to water the plants regularly.(定期的に植物に水をやるのを怠らないでください。)
押さえておくべきポイント
- 「Forget to不定詞」は具体的な行動を指し、未来のことも含みます。
- 「Forget 動名詞」は過去の出来事を指し、行動そのものが忘れられたことを示します。
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不定詞と動名詞に関連する記事
最後まで読んでいただきありがとうございます。言葉の微妙な違いが、コミュニケーションにおいて重要な意味を持つことがあります。今回の「Forget to不定詞」と「Forget 動名詞」についての解説を通じて、適切な表現を使い分けるポイントを理解できたことでしょう。しっかりとした使い分けを心掛け、表現力を向上させましょう。それではSee you again!
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