こんにちは、RYO英会話ジムです!
英語をある程度話せるようになると、次にぶつかりやすいのが、
「言いたいことは言えている。でも、なぜか伝わり方が弱い」
という壁です。
今回の受講者さんも、まさにこの段階にいました。
自分の意見はしっかり言える。
会話も止まらない。
相手に質問することもできる。
それでも、ロールプレイ・ディスカッション・ディベートを通して見ていくと、今後さらに伸ばしたいポイントが見えてきました。
それが、
「ロジカルに伝える力」
そして
「相手との関係をつくりながら話す力」
です。
今回は、実際のレッスンで見えた受講者インサイトをもとに、中級以上の英語学習者が次のレベルへ進むために必要なことを紹介します。
※受講者のプライバシーに配慮し、一部内容を調整しています。
今回行った3つのスピーキング課題
今回のレッスンでは、大きく3つの形式でスピーキング力を確認しました。
1. Role Play
チームリーダーとして、成果を出した部下を評価し、今後のキャリア機会について話す場面です。
求められるのは、単に褒めるだけではありません。
- どの成果を評価しているのか
- なぜ評価しているのか
- 次にどんな仕事を任せたいのか
- 相手がどう感じているのか
こうした内容を、自然な流れで伝える必要があります。
2. Discussion
テーマは、
「ビジネスにおけるネットワーキングの重要性」
です。
自分の経験を話しながら、相手の考えも聞き、会話を広げていきます。
ここでは、単に自分の意見を話すだけではなく、
「相手の話を受けて、さらに会話を発展させられるか」
が重要になります。
3. Debate
テーマは、
「ビジネスでは対面コミュニケーションのほうがオンライン会議より効果的か」
というもの。
受講者さんは「反対」の立場を選びました。
ディベートでは、
- 自分の立場を明確にする
- 理由を複数提示する
- 相手の反論を受け止める
- そのうえで再度、自分の意見を述べる
という、より高度なコミュニケーションが求められます。
まず見えた強みは「自分の意見を言えること」
今回の発話で特に良かったのが、自己主張を避けないことでした。
たとえばディベートでは、冒頭から、
Honestly speaking, I disagree…
と、自分の立場を明確にしています。
日本人英語学習者の場合、
「相手と違う意見を言ったら失礼かもしれない」
と考えてしまい、曖昧な表現になってしまうことがあります。
しかし今回の受講者さんは、
「私はこう思う」
という軸を持って話せていました。
これはビジネス英語ではかなり大切な強みです。
実際、Role PlayやDiscussionでも、自分から新しいプロジェクトを提案したり、LinkedInの活用アイデアを出したりと、発言そのものは積極的でした。
つまり、課題は、
「何を話すか」ではなく「どう伝えるか」
の段階に入ってきています。
課題① 話す内容はある。でも「構造」が見えにくい
最優先で改善したいのが、ロジカルな伝え方です。
受講者さんは、理由や具体例をかなり持っています。
たとえばオンライン会議について、
- 海外メンバーも参加しやすい
- 必要なメンバーを集めやすい
- 初期段階の情報交換に向いている
- 最終段階では対面を使えばいい
という、非常に良いアイデアを話していました。
問題は、それらが話しながら次々に出てくるため、相手からすると全体像が見えにくくなることです。
英語力そのものというより、
頭の中にある情報を「並べる力」
の問題です。
「正しい英語」より「最初に地図を見せる」
そこで、今後は次の型を意識してもらいます。
結論 → 理由 → 具体例 → 相手への質問
たとえば、
I think virtual meetings are more effective in the early stages.
First, they allow more people to participate.
Second, they save time and travel costs.
For example, teams in Japan and the Philippines can easily join the same meeting.
What do you think?
これだけで、かなり聞きやすくなります。
ポイントは、難しい単語を使うことではありません。
むしろ、
「これから何を話すのか、相手に先に知らせる」
という発想が重要です。
ビジネス英語では、きれいな英文よりも、相手が迷子にならない話し方のほうが価値があります。
課題② 相手に反応している。でも「関係を深める一言」が少ない
もう一つの大きな課題が、関係構築力です。
今回も、
Good point.
I agree.
といった反応はできています。
これは悪くありません。
ただ、そのあとすぐ自分の話に戻ってしまう場面が多くありました。
そこで、もう一歩だけ踏み込みます。
たとえば、
That’s a good point. I agree that face-to-face meetings can build trust more quickly.
ここまで言ってから、
At the same time, I think virtual meetings are useful in the early stages.
と続ける。
これだけで、印象はかなり変わります。
単に「反論する人」ではなく、
「相手の意見を理解したうえで、自分の考えを加えている人」
になります。
ビジネス英語では「正しい反論」より「受け取ってから返す」
ディベートというと、
「どうやって相手を論破するか」
というイメージを持つ方もいます。
しかし、実際のビジネスでは逆です。
大切なのは、
相手の意見をいったん受け取ること。
そのうえで、
自分の立場を崩さずに伝えること。
たとえば、
I see your point.
That makes sense.
I agree with you to some extent.
こうした一言を入れるだけでも、会話の空気が変わります。
そのあとに、
However, I think…
At the same time…
と続ければ、十分に自己主張できます。
相手を受け入れることと、自分の意見を曲げることは別です。
ここを理解できると、英語でのコミュニケーションはかなり楽になります。
今回の評価から見えた現在地
今回の3つの課題を総合すると、受講者さんは、
「自分から話せる中級者」から「相手に伝わる上級コミュニケーション」へ移行している段階
だと感じました。
自己主張は比較的強く、
「自分の考えがない」
という状態ではありません。
むしろ今後は、
情報を整理して届けること
そして
相手の発言を使って会話を発展させること
が重要になります。
この段階になると、文法や単語だけを勉強しても、伸びを感じにくくなることがあります。
なぜなら、課題がすでに
「英語そのもの」から「コミュニケーションの設計」へ移っているからです。
今後は「2つのマインドセット」を優先
今回、最優先で身につけてもらいたいのは、次の2つです。
① 話す前に、3秒だけ構造を決める
英語をすぐ話そうとするのではなく、
「結論は何か?」
「理由は何個あるか?」
だけ先に決めます。
完璧な英文を頭の中で作る必要はありません。
たとえば、
Conclusion → Reason 1 → Reason 2
だけで十分です。
この小さな習慣だけでも、発話のわかりやすさはかなり変わります。
② 自分の意見を言う前に、相手の発言を1つ拾う
もう一つは、
「すぐ自分の話を始めない」
こと。
相手が話したら、まず一つ受け取ります。
That’s a good point.
だけで終わるのではなく、
That’s a good point. I agree that trust is important.
のように、何に共感したのかまで言葉にする。
そして自分の意見へつなげます。
この「一度受け取る」という習慣が、関係構築力を大きく変えてくれます。
英語力が上がるほど、「伝え方」が重要になる
英語学習の初期段階では、
- 文法
- 単語
- 発音
- 流暢さ
などが大きな課題になります。
しかし、ある程度話せるようになると、次に必要になるのは、
「この人の話はわかりやすい」
「この人とは話しやすい」
と思ってもらえる力です。
そのためには、
ロジカルに話す力 × 関係をつくる力
が欠かせません。
今回の受講者さんも、発話量や自己主張という土台はすでにできています。
だからこそ、これからは文法の細かいミスを追いかけるより、
「どうすれば相手に伝わりやすいか」
「どうすれば相手が話しやすいか」
という視点でトレーニングしていくことが、次の成長につながると考えています。
RYO英会話ジムでは、このように実際の発話を可視化しながら、文法や表現だけではなく、ロジカル・自己主張・傾聴力・関係構築力といったコミュニケーションそのものを見ながら改善しています。
英語を「知っている」だけで終わらせず、仕事で伝わる英語へ変えていく。
そこが、これからのトレーニングのポイントです。






































