はじめに
この記事の目的
英語を学んでいると、「Where are you from?」や「Where do you come from?」といった質問を耳にすることが多いですよね。この2つのフレーズはどちらも「出身はどこですか?」という意味ですが、使い方やニュアンスには微妙な違いがあります。この記事では、その違いをわかりやすく説明し、どのような場面でどちらを使うべきかを解説します。これを理解することで、より自然な英会話ができるようになるでしょう。
よく使われる英語の質問「Where are you from?」と「Where do you come from?」について
英会話の中で、「出身地」を尋ねるのはよくあるシチュエーションです。この時に使われるのが「Where are you from?」と「Where do you come from?」です。この2つの質問には以下のような違いがあります。
- Where are you from?
- この質問は、相手の現在の住まいに関係なく、その人の「生まれた場所」や「育った場所」を尋ねる時に使われます。非常にカジュアルで、友達同士や初対面の人との軽い会話でよく使われます。
- Where do you come from?
- 一方で、この質問は、相手がどこから来たのか、つまり「現在の居住地」や「最近の住まい」を尋ねる時に使われます。少しフォーマルで、仕事やビジネスの場面でも使われることが多いです。
次のセクションでは、それぞれのフレーズの具体的な使い方や例を紹介し、より深く理解していただけるように解説します。
違い
「Where are you from?」
使う場面: より一般的でカジュアルなシーン。出身地や国籍を簡単に尋ねるときに使われます。
例: 初対面の人に、相手の出身地を気軽に尋ねる場合。
「Where do you come from?」
使う場面: よりフォーマルなシーンや、相手の移動の経路や旅の起点を具体的に尋ねる際に使われることが多いです。
例: 空港で、どこから来たのかを尋ねる場合。
グラフから見る分析
ふたつのフレーズはどちらも「出身はどこですか?」、つまり生まれた国を聞くときに使います。どちらも同じように使うことができますが、Where are you from?のほうが一般的です。以下グラフを見ればそれは明確です。
![](https://ryotoeikaiwa.net/wp-content/uploads/2022/12/Screen-Shot-2022-12-04-at-19.01.20-300x117.png)
1970年代までは一般的な言い回しでしたが、それ以降はWhere are you from?がより使用され、Where do you come from?は今では古い言い回しとなっています。だから日常ではWhere are you from?を使うほうがよいでしょう。
Originallyは必要?
またWhere are you from originally?と言うこともありますが、originallyを加えなくてもすでにWhere are you from?に「元々は」の意味が含まれているのであえてoriginallyを言う必要はないでしょう。
アクセントがアメリカ訛りでなかったので….
差し支えなければ出身はどこですか?
日本出身です。
同じ国にいる場合
返答に関しては、I’m Japanese.「私は日本人です。」と伝えてもよいです。また同じ国同士であってもWhere are you from?を使うことはあります。例えば、アメリカでもどの州出身なのか、日本でいうところの大阪出身なのか東京出身なのかを聞きたい時にもWhere are you from?を使うことができます。Where do you come from?も同様です。そのあたり理解した上で使いましょう。
「Where are you from?」の使い方
日常会話での使用例
「Where are you from?」は、日常会話で非常にカジュアルに使われるフレーズです。友達同士や新しい知り合いとの会話でよく使われます。
例文1:
A: Where are you from?
B: I’m from Tokyo.
和訳:
A: 出身はどこですか?
B: 東京です。
例文2:
A: Where are you from originally?
B: I was born and raised in Osaka.
和訳:
A: 元々の出身はどこですか?
B: 大阪で生まれ育ちました。
フォーマルな場面での使用例
「Where are you from?」はフォーマルな場面でも使われることがありますが、その場合は少し丁寧な言い方に変えることが一般的です。
例文1:
A: May I ask where you are from?
B: Certainly, I am from Kyoto.
和訳:
A: 出身はどちらですか?
B: もちろん、京都です。
例文2:
A: Could you tell me where you are from, please?
B: I’m from Fukuoka.
和訳:
A: ご出身を教えていただけますか?
B: 福岡です。
具体的な会話の例
例文:
A: Hi, nice to meet you! Where are you from?
B: Nice to meet you too! I’m from Nagoya. How about you?
A: I’m from Sapporo. Have you ever been there?
和訳:
A: こんにちは、お会いできて嬉しいです!出身はどこですか?
B: こちらこそお会いできて嬉しいです!名古屋出身です。あなたは?
A: 私は札幌出身です。行ったことはありますか?
このように、「Where are you from?」はカジュアルな会話から少しフォーマルな場面まで幅広く使えるフレーズです。次のセクションでは、「Where do you come from?」の使い方について解説します。
「Where do you come from?」の使い方
日常会話での使用例
「Where do you come from?」は、少しフォーマルな響きがあり、相手の最近の居住地や現在の住まいを尋ねる際に使われることが多いです。
例文1:
A: Where do you come from?
B: I come from Osaka.
和訳:
A: どこから来たのですか?
B: 大阪から来ました。
例文2:
A: Where do you come from originally?
B: Originally, I’m from Kyoto.
和訳:
A: 元々の出身はどこですか?
B: 元々は京都です。
フォーマルな場面での使用例
「Where do you come from?」はビジネスや正式な場面で使われることが多いです。特に相手の背景を知りたい時に適しています。
例文1:
A: May I ask where do you come from?
B: Of course, I come from Tokyo.
和訳:
A: どちらからお越しですか?
B: もちろん、東京からです。
例文2:
A: Could you please tell me where do you come from?
B: I come from Fukuoka.
和訳:
A: ご出身を教えていただけますか?
B: 福岡から来ました。
具体的な会話の例
例文:
A: Hello, I’m John. Where do you come from?
B: Hi, John. I come from Nagoya. How about you?
A: I come from Hokkaido. It’s nice to meet someone from Nagoya.
和訳:
A: こんにちは、ジョンです。どこから来たのですか?
B: こんにちは、ジョン。名古屋から来ました。あなたは?
A: 北海道から来ました。名古屋出身の方に会えて嬉しいです。
このように、「Where do you come from?」は、相手の背景をもう少し詳しく知りたい時やフォーマルな会話で使われることが多いフレーズです。次のセクションでは、これら2つのフレーズの使い分けについて詳しく見ていきましょう。
よくある間違いとその対処法
「Where are you from?」と「Where do you come from?」の誤用例
英会話において、「Where are you from?」と「Where do you come from?」の使い方を混同してしまうことがあります。以下に、よくある誤用例とその正しい使い方を示します。
誤用例:
- 日常会話での誤用:
A: (初対面の場面で) Where do you come from?
B: I’ve come from my office just now.和訳:
A: (初対面の場面で) どこから来たのですか?
B: さっきオフィスから来ました。解説: 初対面の場面では「Where are you from?」が適切です。「Where do you come from?」は、相手がどこから来たのか、すぐ前の場所を聞いているように聞こえてしまいます。
正しい例:
A: Where are you from?
B: I’m from Tokyo.和訳: A: 出身はどこですか?
B: 東京です。 - フォーマルな場面での誤用:
A: (ビジネスミーティングで) Where are you from?
B: I’m from the HR department.和訳:
A: (ビジネスミーティングで) どこの部署ですか?
B: 人事部です。解説: ビジネスの場面で出身地を尋ねる場合は「Where do you come from?」の方が自然です。「Where are you from?」はカジュアルすぎる場合があります。
正しい例:
A: Where do you come from?
B: I come from the HR department.和訳: A: どちらの部署ですか? B: 人事部です。
誤解を避けるためのヒント
1. 文脈を考える: 会話の文脈によって、どちらのフレーズが適切かを判断しましょう。カジュアルな場面では「Where are you from?」、フォーマルな場面では「Where do you come from?」を使うとよいでしょう。
2. ニュアンスを理解する: 「Where are you from?」は出身地を尋ねるニュアンスが強く、「Where do you come from?」は最近の居住地や出身地のいずれかを指す場合があることを覚えておきましょう。
3. 相手の反応を観察する: 相手が質問を理解しにくそうな場合は、質問を言い換えるなどして柔軟に対応しましょう。
4. 練習を重ねる: 実際の会話でこれらのフレーズを使って練習することで、自然に使い分けられるようになります。友達や英語の先生と練習してみてください。
これらのポイントを意識することで、「Where are you from?」と「Where do you come from?」の使い分けを正確に行い、誤解を避けることができます。次のセクションでは、実際の会話で使える練習問題を紹介します。
似たような表現と解説
「What’s your nationality?」
国籍を尋ねる表現。出身地よりも国籍に焦点を当てています。
「What country are you from?」
直接的に国を尋ねる表現。地域や都市ではなく、国に特化しています。
「Are you local?」
相手がその地域の住民かどうかを尋ねる際に使われます。
関連する語彙と例文
Hometown (故郷)
- 「My hometown is Kyoto.」
- (私の故郷は京都です。)
Originate (出身である)
「I originate from Osaka.」(私は大阪出身です。)
Reside (居住する)
「I currently reside in Sapporo.」(現在、札幌に住んでいます。)
まとめ
使い分けの重要ポイントの再確認
「Where are you from?」と「Where do you come from?」の使い分けは、会話の文脈とニュアンスを理解することが大切です。
- Where are you from?
- 主に相手の出身地を尋ねる時に使います。カジュアルな場面でよく使われ、初対面の人との会話でも自然に使えます。
- 例: 出身地を知りたい時:「Where are you from?」
- Where do you come from?
- 相手の最近の居住地や、どこから来たのかを尋ねる時に使います。フォーマルな場面や、少し深い話をする時に適しています。
- 例: 最近の居住地や出発地を知りたい時:「Where do you come from?」
実践的なアドバイス
- 状況に応じて使い分ける:
会話の文脈や相手との関係性を考慮して、適切なフレーズを選びましょう。カジュアルな場面では「Where are you from?」、フォーマルな場面や仕事の場では「Where do you come from?」が適しています。 - 練習を積む:
実際の会話で使ってみることで、使い分けに慣れていきましょう。友人や英語の先生と練習するのが効果的です。 - 相手の反応を見る:
相手が質問を理解しにくそうな場合や誤解している場合は、質問を言い換えるなど柔軟に対応しましょう。
今後の学習のための一言
英語のフレーズや表現の使い分けを学ぶことは、コミュニケーション能力を高めるために非常に重要です。この記事で紹介した「Where are you from?」と「Where do you come from?」の使い分けをしっかり理解し、実際の会話で自信を持って使えるように練習してみてください。
英語学習は継続が鍵です。毎日少しずつでも練習を続けていけば、自然に使い分けができるようになります。頑張ってくださいね!
コメントを残す