こんにちは!RYO英会話ジムのリョウです。今日は、私がゴールドコーストで実際に経験した「集団リンチ」についてお話しします。この体験を通じて、海外の怖さや日本の安全さについて考えるきっかけになればと思います。
目次
ワーホリ生活って最高
ワーホリ生活は最高…のはずが
“Help me…, help me…”
ゴールドコーストの金曜真夜中、僕はアパートの近くで集団リンチに遭い、頭から血を流しながら意識を失いかけていました。それは、オーストラリア生活を謳歌していた矢先の出来事でした。
ワーホリ生活のはじまり
当時付き合っていた彼女とじゃんけんで行き先を決め、辿り着いたゴールドコースト。オーストラリアに来てから半年が経とうとしていました。住む場所も仕事も見つかり、生活にも慣れてきた頃です。日本人の友人や現地の仲間も少しずつ増え、「オーストラリア生活って楽しいね」と彼女に語っていた自分を思い出します。
新しい出会い
そんなある日、週末にゴールドコーストに到着したばかりの大学生2人から電話がかかってきました。神戸と京都から来た彼らは、僕の住むシェアハウスに住みたいと言ってきたのです。
当時、アパート近くの日本人経営の旅行代理店や日本食レストランが入るビルには、掲示板がありました。そこに貼られた募集の張り紙を見て連絡してきたようです。早速部屋を見に来た彼らと話すうち、すぐに打ち解けました。2人は大学2回生で、海外を見たいという思いからオーストラリアを選んだとのこと。
仲間との夜
住む場所が近かったこともあり、僕たちはすぐに仲良くなりました。毎晩のように集まり、お酒を飲みながら語り合う日々。ゴールドコーストでの生活は順調で、仲間との時間は特別なものでした。
そして、あの夜
そんな楽しい日々が続いていたある金曜日の夜、僕はあの恐ろしい体験をすることになります。この出来事が、楽しかったワーホリ生活に暗い影を落とすことになるとは、この時点では思いもしませんでした。
金曜日の真夜中に事件は起きる
そんなある夜、それは起きた。金曜日の深夜のことでした。
クラブへ行くことに
仕事を終え、夕飯を食べた後、シェアハウスに住む大学生の2人と残っていたワインを飲むことになりました。2人はまだ仕事を探している最中で、その夜も仕事探しの話やこれからの夢について語り合いました。お酒が進むにつれて、自然と場のテンションが上がり始めます。
そのとき、神戸から来た豊君が突然提案しました。
「クラブ行きません?海外のクラブ、まだ行ったことないんです。リョウさん、ぜひ連れて行ってください!」
僕は笑って答えました。
「いいね!確かに着いてからあまり遊びらしいことしてなかったもんね。行こうか!」
その一言で、3人で近くのクラブへ行くことに決定。目的地は、徒歩10分ほどの場所にあるサーファーズパラダイス。ゴールドコーストを代表するビーチ沿いの観光地で、夜も賑やかなエリアです。
サーファーズパラダイスへ
軽い興奮と期待感を抱えながら、3人で夜の街へと繰り出しました。賑やかなネオンの光、観光客や地元の人々の楽しそうな声が響く通りを進む中、僕たちはその夜が思いもよらない方向に進むことになるとは、夢にも思いませんでした。
ゴールドコーストの悪夢
夜のクラブと不公平な現実
金曜日の夜、クラブに入ると、そこには人、人、人。肩幅の広い、身長も足も長いムキムキのオーストラリア男性たちが大勢いました。内心思います。
「なんであんなにカッコいいやつらばっかりなんだ。人生は本当に不公平だな(笑)。」
そんなことを考えながら、僕たちは楽しい時間を過ごしました。
クラブを後にして
「豊、ユウスケ、もう3時やで。そろそろ帰ろうか。」
ほろ酔い気分の僕たちは、クラブを後にしてアパートへ向かいました。
ちょうど一色線の道路に差し掛かったとき、前方から7人ほどの屈強な男性たちがこちらに向かって歩いてきます。黒人?それともインド人?はっきりとはわかりませんでしたが、いかつい雰囲気をまとっていました。
豊君が酔った勢いで笑顔を浮かべて声をかけます。
「ヘロー!ハーワーユー」
僕は思わず笑いましたが、内心は違いました。
「ははは、お前酔ってるやん。でも、なんかこの人たち、厳ついぞ。」
突然の襲撃
その集団が僕らのほんの1メートル前まで来たとき、1人が言いました。
“Where is my friend?”
僕は戸惑いながら答えます。
“What do you mean?”
次の瞬間、右側から拳が飛んできました。突然のパンチで一気に酔いが覚め、僕たちは本能的にその場から逃げ出しました。
必死の逃走
3人とも勝ち目がないことを直感的に理解していました。相手はみな身長180センチ近い大男。僕の仲間2人はサーファーズパラダイスの街中へ逃げましたが、僕には左側しか逃げ道がなく、駐車している車の間に潜り込むようにして走りました。
しかし、愚かなことに、僕は7人に囲まれてしまいました。後ろから3人、そして前から4人。完全に行き場を失いました。
絶体絶命の瞬間
「やっべえ。もうだめだ。」
そう思った瞬間、四方八方からパンチや蹴りが飛んできます。倒れた僕にさらに容赦なく襲いかかる7人。頭から血が流れているのを感じながら、徐々に意識を失いかけていました。
“Help me.”
わずかに絞り出した声も、誰にも届くことはありません。ただやられるだけでした。
奇跡の脱出
そのとき、向かいの家から車が出てきました。それを見た7人の男たちは、急いで僕のパスポート、携帯、そして財布を奪い逃げていきました。僕は血だらけになりながらも、怒りに突き動かされて彼らを追いかけました。
“Give mine back! Fuck you!!”
ゴールドコーストの真夜中に、僕の叫びが虚しく響き渡ります。しかし、彼らを見つけることはできず、途中で力尽きて膝をつき、その場に倒れ込んでしまいました。
仲間との再会
しばらくして、豊とユウスケが駆け寄ってきました。
「リョウさん!大丈夫ですか?!めっちゃ血出てるやないですか(汗)!」
「ほんま怖いです!リョウさん、早く帰りましょう。」
2人に助け起こされながら、僕は思わず呟きました。
「おせーよ。てか助けろ!」
そのままアパートに戻り、僕たちは重い空気に包まれながら夜を明かしました。
結論
この出来事は、僕のオーストラリア生活に忘れられない影を落としました。ワーホリの楽しさだけでなく、海外では予測できない危険もあるという現実を突きつけられた瞬間でした。
「安全が当たり前じゃない世界」
この経験を通じて、海外生活におけるリスク管理の大切さを改めて実感しました。
日本がいかに平和かを思い知る
翌日、彼女に手当をしてもらいました。幸いにも右上の額が3センチほど切れていた程度で、命に関わる怪我ではありませんでした。ただ、体中に痛みが走り、動くたびに襲撃の恐怖がフラッシュバックしてきました。医者によると、2週間ほどで完治するとのことでしたが、心の傷はそれ以上に深いものでした。
信じられない現実と日本の平和
翌日になっても、前夜の出来事がまるで現実とは思えず、放心状態が続いていました。頭をよぎったのは、日本の安全さと平和のありがたさです。先進国であり、美しい街並みで知られるオーストラリア・ゴールドコースト。そんな場所でも、こうした残酷な事件が起きることに、大きなショックを受けました。
それ以上に、「どうして人間がそんなことを平気でできるのか」という点に対して、深い悲しみを覚えました。殴られた痛みよりも、人が持つ暴力性や無情さを目の当たりにしたことが、心に重くのしかかりました。
世間知らずだった自分
一方で、これは自分の世間知らずさの表れでもあったのかもしれません。平和な日本に暮らしてきたせいで、世界の現実に対する感覚が鈍っていたのだと痛感しました。油断しきっていた自分が情けなくもあり、恥ずかしくもありました。
後日、ゴールドコーストでは観光客を狙った暴行事件が時期によって多発しているという話を聞きました。この地の美しさに隠された危険性を知らなかった自分を責める気持ちも芽生えました。
平和のありがたさを胸に
この経験を通じて、「日本の平和が当たり前ではない」ことを改めて思い知りました。どれほど経済的に発展した国でも、どれほど美しい街でも、危険が潜んでいる可能性はゼロではありません。
そんな現実を経験したからこそ、今では日本の安全さがどれほど貴重なものかを深く理解しています。この教訓を胸に、これからも慎重に行動することの大切さを忘れないようにしたいと思います。
読者の皆さんへメッセージ
海外生活は素晴らしい経験を与えてくれる一方で、予期せぬ危険が潜んでいることを忘れてはいけません。どんなに美しい場所でも、どんなに発展した国でも、リスクはゼロではありません。
今回の出来事を通じて、僕は日本の安全さや平和のありがたさを深く実感しました。しかし同時に、世界の現実を知ることが、自分自身を成長させる大切な一歩になると感じています。
これから海外に行く予定のある方や、ワーホリを考えている方は、楽しい経験をするためにも、リスク管理をしっかりと行い、自分の身を守る意識を持って行動してください。たとえ小さなことでも、違和感を感じたらすぐにその場を離れる勇気を持つことが大切です。
海外生活は楽しいことばかりではありませんが、それを乗り越えることで得られるものも多いです。どうか皆さんも、安全で素晴らしい海外生活を送れるよう、準備を怠らず、挑戦を楽しんでくださいね!
「安全第一。でも、挑戦も忘れずに。」
これが、僕からのメッセージです。
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