はじめに
21歳のとき、僕は一歩踏み出してセブ島での6ヶ月間の長期留学に挑みました。この経験は、単なる英語学習を超えて、僕の人生観を根底から揺るがし、将来の自分を形作る大きな転機となりました。セブでは、成功を収めたビジネスマンやリタイア後の人生を楽しむ人々と出会い、彼らの話から貴重な人生の教訓を学びました。時には当たり前のようでいて実際には深く考えたことのなかった哲学を、彼らの言葉と生き方を通して教えられたのです。
本記事では、この留学で出会った人々や経験を通じて得た人生を変えるような気づきや教訓について紹介していきます。英語学習そのものに関する具体的な話は次回の記事で掘り下げる予定ですが、まずは“人としての成長”を感じた瞬間を振り返り、皆さんと共有したいと思います。
ぜひ最後までお付き合いください。
母のサポートで実現したセブ留学
僕は大学を休学し、運良く母が留学費用を負担してくれることになりました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。母は英語の先生でもあり、以前から「一度は英語圏に行かせたい」と言っていました。彼女の願いはアメリカなど本場の英語圏でしたが、僕は迷いなくセブ島を選びました。理由はシンプルで、マンツーマンレッスンの質の高さと費用の安さです。アメリカでは高額なうえ、基本はグループクラスが主流。セブに行けば、英語力は飛躍的に伸びると確信していました。現地での生活費は自分で貯めたアルバイト代で賄うことにしました。
英語学習だけじゃない、ボランティア活動も
半年間の留学に費やしたのは約70万〜80万円。予算の都合で1年は無理でしたが、それでもこの経験は何にも代えがたいものでした。僕は英語だけでなく、英語を使った実践的な経験がしたかったので、学校に加え、週3回は日本人ハーフの子どもたちに日本語を教えるボランティアも行いました。これが、英語を実用的に使う貴重な場になりました。
社会勉強としての出会い
セブに到着すると、ゆったりとした空気に包まれました。今回通う学校は日本人の生徒が多く、年齢も30代から70代と幅広い層が集まっていました。会社を辞めて留学に来た人たち、リタイア後の充実した時間を過ごす人たち――彼らとの会話は、僕にとってまさに“社会勉強”でした。大学生だった僕には、社会のリアルを知ることは衝撃的で、興味深い経験でした。
特に、リクルートの大手企業で月100万円以上稼いでいたにも関わらず退職した人がいました。その理由は今となっては思い出せませんが、「お金がすべてじゃない」というメッセージが僕の中に深く刻まれました。人生の時間は有限で、本当にやりたいことを見つけることが大切なのだと気づかされたのです。
成功者たちから学んだ人生の教訓
さらに驚いたのは、60代、70代のすでに成功を収めた経営者たちです。美容院を複数経営している人や、200人規模の中小企業の会長だった人たちと話す機会に恵まれました。僕は彼らに毎日のように質問をし、彼らの成功の秘訣を知ろうと必死でした。
ある日、エレベーターで出会った経営者に、「相手を先に通すこと」「常に相手を優先すること」がいかに大事かを教わりました。一見、当たり前のことのように思えるこの教えは、ビジネスの本質にも通じる重要な心得だと後に気づきました。
人生を変えた半年間
この留学は、英語学習だけでなく、人間としての成長を大きく促してくれました。特に、自分の視野を広げ、多様な価値観に触れることで得られた気づきは、一生忘れられないものです。今回の記事では、英語学習やボランティアの話よりも、まずこの人生観を変える出会いについて紹介しました。英語学習に関しては、また次回詳しくお話しします。