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「偏見はメディアが作る?」ロシア人留学生との2週間で学んだこと

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RYO英会話ジム代表: 横田涼
/【代表】横田涼のプロフィール/
セブ&オーストラリアに留学し、7年間の海外勤務を経て、2019年にRYO英会話ジムを起業。

経歴:KLab株式会社で翻訳兼通訳者として勤務し、その後、Unhoop株式会社(大手英会話スクールhanaso)に転職。スタディサプリの有名講師、関正生さんと共同で自社メソッドを開発し、多くのヒット教材を制作。その後、講師やカウンセリングも担当。さらに株式会社Alueに転職し、三菱UFJやUNIQLOなどの大手日系企業向けに短期集中ビジネス英語研修を提供し、数百名以上の「英語が話せる日本人」を育成。

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はじめに

こんにちは、RYO英会話ジムのリョウです!

今回は、僕の実家で長年続けているホームステイの話をしたいと思います。僕の自己紹介では、これまでアメリカ人のシャーリーさんとの出会いを話してきましたが、今回は少し違った角度からのエピソードをお届けします。

昨年、僕がノマド生活から帰国したとき、実家には新たなホームステイ生が滞在していました。彼は18歳のロシア人の男の子。母から事前に「とても静かな子で、何を考えているのかよくわからない」と聞いていたので、どんな子なのか少し気になっていました。

この出会いを通じて、僕は改めて「メディアで見る世界」と「実際に触れ合う世界」の違いを実感しました。彼の人生観や価値観、そして彼が歩もうとしている未来について話す中で、国や文化の違いを超えた共感を覚えたのです。

今回のブログでは、そんな彼との出会いを通じて感じたことや、ホームステイのリアルなエピソードをお届けします。ぜひ最後まで読んで、異文化交流の面白さを感じてもらえたら嬉しいです!

それでは、さっそく始めましょう。

 

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異文化の中で交差する人生

僕が帰国したのは、ちょうど夏の終わり頃。実家のドアを開けると、1階から2階へと続く階段の踊り場に、彼が立っていた。僕が顔を上げると、彼は静かに手を振って挨拶をした。第一印象は、「礼儀正しい、でもどこか控えめな子」。

母から聞いていた通り、彼はほとんど部屋から出てこなかった。ホームステイのプログラムで日本語学校に通いながら、あとは自由に過ごすというスタイル。朝食と夕食の時間には顔を合わせるものの、会話は少なく、どことなく距離感を感じる関係が続いた。

 

お酒がつなぐ会話

そんな彼が、ある夜、お酒を片手に少しずつ心を開いてくれた。母と僕の3人で食卓を囲みながら、彼のことを知る貴重な時間だった。

彼はロシア生まれだが、現在はカナダに住んでいる。家族は5人いるが、みんなそれぞれ別々の国で暮らしているという。二人の姉はイスラエルと別の国で仕事をし、母親はロシアに残り、不動産業を営んでいる。一方、彼と父親はカナダで生活し、彼自身は大学でプログラミングを学んでいる。

この話を聞いて、僕は驚いた。家族が5人いて、全員が違う国に住んでいるなんて、日本ではあまり考えられない。「なぜ?」と聞くと、彼は淡々と答えた。

「ロシアの情勢を考えると、家族みんなが海外にいたほうが安全だから。」

彼はロシアの中でもリベラルな考えを持っているらしく、プーチン政権を一度も信じたことがないという。そして、家族全員が同じ考えを持っているそうだ。

この会話の中で、僕は彼の生き方に共感を覚えた。彼はまだ18歳ながら、自分の将来をしっかり見据えていた。カナダで永住権を取得し、その後は好きな国で自由に働く——そんな明確な目標を持っていた。

「カナダの永住権さえ取れれば、ある程度人生は保証されるから。」

そう言う彼の目は、とても冷静だった。その言葉の裏には、ロシアという国の現実があるのかもしれない。それとも、彼自身の性格がそうさせているのか——僕にはわからなかった。

 

異国の地で見るロシアの真実

僕がノマド的な生活を送っていることに、彼は興味津々だった。彼も将来は好きな場所で働きたいという夢を持っていたからだ。

しかし、日本で働くことについて聞くと、彼ははっきり「NO」と答えた。その理由は、「日本では働きすぎてしまうから」。半分冗談のように言っていたが、外国人の多くが同じ印象を持っているのも事実だ。日本といえば「勤勉な国」というイメージがあるのだろう。

僕は、メディアで見るロシアのイメージと、実際にロシア人と話して感じるリアルな姿のギャップを強く感じた。メディアは断片的な情報を伝えるが、そこには偏見や先入観が入りがちだ。しかし、こうして直接会話をすると、彼らの価値観や背景をより深く知ることができる。

 

未来への旅立ち

彼とはその夜以降、あまりじっくり話す機会はなかったが、2週間の滞在を終えたあと、彼は東京へ向かい、その後ロシアの母親のもとへ一時帰国する予定だった。

家を出る日、僕は彼の荷物を持つのを手伝い、最後に握手を交わした。彼は変わらず静かだったが、確かに何かを感じているような表情をしていた。

彼の背中を見送りながら、僕は思った。

——彼の人生はこれから、どんな経験と試練に満ちていくのだろうか。

きっと、これからの人生で様々な国を旅し、多くの人と出会い、時には困難にも直面するだろう。それでも、彼は自分で決めた道を進んでいくのだ。

 

おわりに

ホームステイを通じて、僕は多くの人と出会い、それぞれの人生の一部に触れてきた。今回のロシア人の彼との出会いも、僕にとって貴重な学びだった。

国籍や文化、政治的な背景が違っても、人としての本質は変わらない。実際に話してみないとわからないことがたくさんあるし、メディアの情報だけで決めつけることほどもったいないことはないと改めて思う。

彼のように、未来に向かって自分の道を切り拓いていく姿は、僕自身にも大きな刺激となった。これからも、ホームステイを通じて、新たな出会いを楽しみながら、人生の学びを深めていきたい。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!それではまた次回、See you around!

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